1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670357
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
各務 伸一 名古屋大学, 医学部, 講師 (10115545)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉岡 健太郎 名古屋大学, 医学部, 助手 (60201852)
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Keywords | B型肝炎ウイルス / 免疫応答 / 細胞障害性 / 標的抗原 / 細胞障害性T細胞 / 遺伝子導入 / ヒト / マウス |
Research Abstract |
HBウイルス(HBV)関連抗原に特異的な生体の免疫応答、特に今回は、肝細胞障害の機序を解明するため、ヒトおよびマウスのモデルを開発し、研究を行った。 まず、HBVの全ゲノムを肝癌細胞株HepG2に導入し、HBs抗原、HBe抗原およびHBV粒子を高力価に産生、分泌するクロ-ンHB3ー5を得、 ^<51>Crにて標識して標的細胞とした。一方、HBV持続陽性者の未梢血単核球よりT細胞を分離し、効果細胞として用い、その細胞障害性(CTL)を検討した。その結果、HB3ー5の主要なHLA classI(A2)と一致するHLAを有する慢性肝炎患者のT細胞は、無症候性キャリアに比し、強い障害活性を示した。また、HBe抗原陽性者よりHBe抗体陽性者の方が強い細胞障害を発揮した。しかし、HLAーA2を持たないT細胞のHBVに対する細胞障害性は、どの患者においてもめて低かった。細胞障害阻止試験の成績は、このシステムでHLA classI拘束性で、CD8^+細胞が効果細胞として働き、主な標的はHBeとHBcの内部抗原であることを示唆した。 次に、上記ヒトにおけるHBV特異的細胞性の機序を更に詳細に検討するため、マウスモデルを用いた。すなわち、HBsまたはHBc蛋白のみあるいは、主にHBe抗原を産生するようゲノムを組込んだワクシニアウイルスをC3Hマウス由来し(線維芽)細胞に感染させ、stableな標的細胞をそれぞれ確立した。一方、上記ワクシニアウイルスにて感作したC3Hマウスの脾細胞を採取し、in vitroにて各種HBV抗原にて刺激後、効果細胞とした。一連の実験により、それぞれのHBV抗原に特異的な細胞障害性が誘導されることがわかった。また、主にe抗原を発現する標的細胞に対する障害性が、最も強いことを認めた。これらの所見は、ヒトにおける免疫応答の解析に有用であると考えられた。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Wakita T,et al.: "Detection of preーC and core region mutants of hepatitis B virus(HBV)in chronic HBV carriers." J.Clin.Invest.88. 1793-1801 (1991)
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[Publications] Kakumu S,et al.: "Treatment with human gamma interferon of chronic hepatitis B:comparative study with alpha interferon." J.Med.Virol.35. 32-37 (1991)
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[Publications] Kakumu S,et al.: "Effect of TJー9 Shoーsaikoーto(Kampo Medicine)on interferon gamma and antibody production specific for hepatitis B virus antigen in patients with type B chronic hepatitis." Int.J.Immunopharm.13. 141-146 (1991)
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[Publications] Kakumu S,et al.: "Effect of Sizofiran,a polysaccharide,on interferon gamma,antibody and lymphocyte proliferation specific for hepatitis B virus antigen in patients with chronic hepatitis B." Int.J.Immunopharm.13. 969-976 (1991)
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[Publications] Kakumu S,et al.: "Serum interleukin 6 levels in patients with chronic hepatitis B." Am.J.Gastroenterol.86. 1804-1808 (1991)