1992 Fiscal Year Annual Research Report
漫性肝疾患患者の細胞性免疫異常の改善に影響を及ぼすIFN-γの効果についての研究
Project/Area Number |
03670380
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Research Institution | The Jikei University School of Medicine |
Principal Investigator |
立木 成之 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (10096539)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
足立 秀樹 東京慈恵会医科大学, 医学部, 助手 (10119753)
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Keywords | T cell / Pokeweed mitogen / Interferon-γ / NK cell / LAK cell |
Research Abstract |
肝硬変患者及び健常者末梢血より,比重遠心法とE-ロゼット法により得たT細胞を,PWMあるいはPWMとIFN-γと共に二日間培養し,CD16,CD56,CD57に対するFITCあるいはPE標識モノクローナル抗体を用いてフローサイトメトリーによる2カラー分析を行った。健常者ではCD56^+CD16^-,CD56^+CD16^+,CD56^-CD16^+細胞の発現率はPWM単独刺激時ではそれぞれ3.8±2.1%,4.1±1.9%,1.3±1.0%,IFN添加PWM刺激時では4.5±2.5%,3.5±2.0%,1.3±1.0%で,両者の間に差はなかった。肝硬変患者ではPWM単独刺激時では8.6±2.4%,9.4±6.4%,1.5±0.9%,IFN-γ添加PWM刺激時では9.7±3.1%,8.2±5.8%,1.9±1.2%であった。CD57^+細胞も同様の結果であった。NK細胞活性の測定では健常者ではPWM単独刺激時では59.4±12.7%,IFN-γ添加PWM刺激時では58.4±17.1%で両者の間に差はなく,肝硬変患者ではPWM単独刺激時で65.4±4.5%,IFN-γ添加PWM刺激時では68.5±4.6%でLAK細胞活性もNK活性と健常者,肝硬変患者とも同様の推移を示した。即ちNK細胞活性亜分画及びNKあるいはLAK細胞活性に対するIFN-γの効果は、この実験系では明らかにすることができなかった。PWMによる抗体産生系を用いたサプレッサー機能の測定では,肝硬変患者及び健常者ともIFN添加PWM刺激T細胞にサプレッサー機能は見られないことを示唆する結果であった。
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Research Products
(1 results)