1991 Fiscal Year Annual Research Report
農夫肺症における遺伝的要因および発症予防に関する研究
Project/Area Number |
03670388
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
本間 行彦 北海道大学, 医学部, 教授 (30001902)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
棟方 充 北海道大学, 医学部, 講師 (00209991)
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Keywords | 農夫肺症 / HLA |
Research Abstract |
平成3年2月26日から3月1日にかけて北北海道酪農地帯において第14回の農夫肺検診をおこなった。検診においては胸部単純写真、Immunoーcounter Electrophoresisによる沈降抗体の測定(2種類のかびMicropolyspora faeniとThermoactinomysis vulagarisに対し測定)、農夫肺症を既往にもつものに対してはDLcoも含めた呼吸機能検査を行なった。 総受診者数は247名であった。そのうちMicropolyspora faeniにたいして抗体陽性者は22名(8.9%)で、Thermoactinomysis vulagarisにたいして抗体陽性者は4名(1.6%)であった。毎年農夫肺症の発症機序やマスクの普及に努めているためここ数年新発症者が見られなかったが、新発症者が1名あった。この患者は当科を受診し、ステロイド治療によって軽快している。 受診者中農夫肺症を既往にもつ10名にたいして採血を行ない、DQ・DRまで含めてHLA抗体の検査を行なっている。今後平成4年度の農夫肺検診にて農夫肺症の既往者にたいして採血を行ない数を増やす予定である。また、沈降抗体が強陽性でありながら今まで農夫肺症を発症していない人もいるためこれらの人に対して、臨床的にどのような因子が関与しているかを調べるとともに、採血も行なってHLA検査を行ないその違いを検討していく予定である。平成4年度の結果を今までの分析結果と合わせて、正常コントロ-ルと比較検討する予定である。
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