1992 Fiscal Year Annual Research Report
原発性肺癌に対する腫瘍特最的感作Tリンパ球移入療法の基礎的・臨床的検討
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03670395
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
張 高明 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (80227347)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鈴木 栄一 新潟大学, 医学部・附属病院, 助手 (30187710)
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Keywords | 原発性肺癌 / 養子免疫療法 / 腫瘍特異的感作T細胞 / 抗CD3モノクローナル抗体 / インターロイキン2 / 悪性胸水 / 抗TCRモノクローナル抗体 / 術後免疫療法 |
Research Abstract |
1.抗CD3モノクローナル抗体(α-CD3MoAb)刺激による患者末梢血からのエフェクターT細胞の誘導・増殖とその臨床応用 平成3年度における研究成果を基に、本年度は実際の臨床応用を実施した。 a.手術不能非小細胞性肺癌に対する、化学療法と養子免疫療法の併用。 臨床病期IIIb,IVの非小細胞性肺癌15例に対し、標準的化学療法と抗CD3モノクロナル抗体刺激T細胞移入免疫療法を併用し、その治療効果向上について検討した。腫瘍縮小効果においては、併用治療によって、奏功率が75%に向上した。生存期間については、現在経過観察中であるが、養子免疫治療併用により、その延長が期待される。 b.悪性胸水合併進行性肺癌に対する集学的治療。 癌性胸膜炎合併進行性肺癌症例12例に対し、インターロイキン2の胸腔内注入と感作T細胞の移入治療を実施した。その奏功率は75%と良好であった。さらに、胸水のコントロール後、全身化学療法と養子免疫療法を併用した4症例中3症例において、24ヶ月以上の生存期間が達成されており、併用療法の有効性が示唆されている。 c.非小細胞性肺癌術後症例に対する、養子免疫療法。 術後病期I,IIIaを対象に、術後の養子免疫療法を実施し、再発率の低下、生存期間の延長などの効果について検討した。現在のところ、13例が登録されているが、NO-1症例において再発率0%(無治療群45%)、生存期間98週(無治療群45週)と術後に感作T細胞移入治療を実施する意義を認めている。今後さらに症例を増やして検討する。 2.抗TCRモノクロナル抗体刺激によるエフェクターT細胞の誘導・増殖。 本年度、我々はさらに抗TCRモノクロナル抗体刺激を利用した、抗腫瘍エフェクター細胞の誘導・増殖に成功した。基本的には抗CD3抗体刺激エフェクター細胞と同様な免疫学的性質であるが、腫瘍拒絶過程における違いが観察されており、今後、詳細に検討する予定である。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 野沢悟: "シスプラチン誘導多剤耐性肺癌細胞株の樹立と自己リンパ球による細胞傷害性の検討" 肺癌. 32. 124-129 (1992)
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[Publications] ITO,KAZUHIKO: "A novel chems Immunotherapy for advanud non-small cell by cancer -pilot study-" Japnese J. of cancer treatmunt.
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[Publications] 水沢彰郎: "原発性肺癌症例末梢血から抗CD3抗体制徴とrecombinat interleubi 2によって誘導されたエフェクターT細胞" 日本胸部疾患学会雑誌. 30. 1937-1945 (1992)
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[Publications] MIYAO,HIROMI: "Treatmant of advanced primary cancer assaciatd with mabyinat pleusal effusior by the conbination of a chemistry and immunotherapy" Oncology(Intermatual J. of cancer research and tvatmat). (1993)
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[Publications] WAKABAYASHI,MASAYA: "Generation of theropentic T lymphacytes from tum-bearing mic by the IVS:Freusilibly of csyopresenation of pre-effector cells." Japanese J. of cancer treatmrt. (1993)
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[Publications] MITSUMA,SATOSHI: "Acleptuie immunorherary mediated by anti-TC12/2l-2 actinated term-draiy lyyh mode ulls" The Journal of immunotherapy. (1993)