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1992 Fiscal Year Annual Research Report

圧負荷に対する心臓の適応-破綻機序の解析

Research Project

Project/Area Number 03670453
Research InstitutionShimane Medical University

Principal Investigator

盛岡 茂文  島根医科大学, 医学部, 助教授 (00157877)

Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) 石永 裕司  島根医科大学, 医学部, 助手 (70243433)
本田 正明  島根医科大学, 医学部, 講師 (90127530)
KeywordsCardiac hypertrophy / Heart failure / Calcium transients / Adenosine metabolism
Research Abstract

我々は圧負荷右室肥大-心不全モデルを用い圧負荷に対する適応-破綻(心不全)にいたる機序を収縮蛋白、および非収縮蛋白コラーゲンの変化を検討し解析してきた。さらに適応-破綻(心不全)にいたる過程における分離心筋細胞の細胞内Ca動態を詳細に解析した結果、圧負荷適応のごく初期には単離心筋細胞のCa動員、除去機構が亢進しており、その後肥大が進行するとまずCa動員機構が傷害されはじめ、心不全が出現すると、Ca動員、除去に関わる種々の機構が傷害されることを単離心筋細胞で初めて明かにした。更に我々はエネルギー代謝と関係する組織アデノシン代謝を測定、解析した結果、肥大のごく初期には組織ATPは増加傾向を示し、一方、組織AMPは減少傾向を示したが、ADP量は不変であった。Energy Charge Potentialを算出すると肥大のごく初期には有意に増大していた、それ以後の時期において、これらのパラメーターはコントロールのそれと有意差を認めなかった。エネルギー代謝があまり変化していなかった点は予測外であった。しかし、これは我々の測定法に問題があった可能性がある。すなわち、APT、ADP、AMPは右室、左室に分離せずに測定したため、右室肥大進展過程でのアデノシン代謝を正確に測定できなかったのではないかと考える。また我々は各時期の右室心筋片の張力を電気刺激下に測定した結果、肥大のごく初期には張力の増加傾向を認めたが、肥大が進行すると共に徐々に低下し、心不全期には有意に低下した。我々はこれまで本モデルを用い経時的に収縮蛋白、非収縮蛋白コラーゲン、またβ-リセプターの変化を検討してきたが、これら全ての結果より、肥大のごく軽度な時期はエネルギー代謝、Ca代謝共に亢進しており、心機能と良く一致したが、以後は蛋白代謝、エネルギー代謝、Ca代謝がそれぞれ複雑に傷害され心機能低下につながることが判明した。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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