1991 Fiscal Year Annual Research Report
超伝導素子の用いた心磁界計測技術の開発とその医学応用に関する研究
Project/Area Number |
03670463
|
Research Institution | Fukushima Medical University |
Principal Investigator |
粟野 直行 福島県立医科大学, 第一内科, 講師 (00193095)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
賀戸 久 電子技術総合研究所, 主任研究官
丸山 幸夫 福島県立医科大学, 第一内科, 教授 (90004712)
|
Keywords | 心磁図 / magnefocardography / soura locarization / wpw syndrome |
Research Abstract |
平成3年度において,心磁界計測の臨床的な有用性,特に致死的な不整脈に関して,その発生源位置を心磁界計測からはどの程度に正確に推定できるかを電気生理学的検査,核磁気共鳴法などを併用して検討した。検討の場所,装置は当初の予定通り,電子技術総合研究所において一次微分型のDCーSQUIDを用いて行われた。対象例は心室頻拍例1例,WPW症候群例2例であった。福島県立医科大学においては,電気生理学的検査において心腔内マッピングにより不整脈発生源の位置確認が行われ,その位置を核磁気共鳴法による画像から解剖学的位置を推定した。心磁界計側からは最小二乗法を用いて発生源を推定した。 その結果、電気生理学的検査より得られた不整脈発生源位置と心磁界計測より得られた位置との差は5mm以内であることが明らかとなり,心磁界計測が不整脈発生源の位置推定に極めて有用であることを明らかにした。今日,薬物低抗性の不整脈に対しcatheter ablationが行われるようになっているが,この際の位置次め,又,外科的治療時においても貴重な情報を提供する可能性を,我々の成果は指援しているものと考えられる。今後も例を重ね,又,実際の治療をも加え更に検討の予定である。
|
Research Products
(5 results)
-
[Publications] 粟野 直行,国分 俊典,阪内 保弘,賀戸 久,丸山 幸夫: "SQUIDによる心磁界計測" 日本臨床. 49ー8. 1927-1939 (1991)
-
[Publications] T.Kokubun,N.Awano,K.Kido,Y.Maruyama,N.Kasai: "Magnetocacdioraphic locavizafion of puemature ventricalar contvacfion in a patient with ventvicnlar tachycordia" Book of Abstracts,8th lnternafonl confevence on Biomagrefism 1991. 471-472 (1991)
-
[Publications] 堀内 竜三,桐生 昭悟,葛西 直子,粟野 直行: "心磁図のウェ-ブレット解析" 日本生体磁気学会誌.
-
[Publications] K.Chimone,S.Kiryu,N.Kasai,H.Kado,N.Awano: "Planar First‐Order DC‐SQUID Gradiometer for HCG" Book of Abstracts,8th lnkrnahonal conferenice on Biomagnetism 1991. 387-388 (1991)
-
[Publications] 粟野 直行: "心磁図(分担)心臓病学" 南江堂, 12 (1991)