1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670467
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
田宮 浩一 東京女子医科大学, 医学部, 講師 (00075574)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
別府 俊幸 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (30181481)
東舘 雅文 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90138917)
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Keywords | 生体用面積計 / 僧帽弁最大開口面積 |
Research Abstract |
僧帽弁の開口断面積の直接測定のために、電磁誘導を利用した生体用面積計を開発した。この面積計の製作法と性能の評価についてはclinical Physics and Physiological Measurement 12:253ー260,1991に発表した。僧帽弁弁口面積測定実験は雑種成犬を用い、トノクラ医科器械製作の乳児用人工心肺による体外循環下に左心房を切開して、神戸製鋼の製造したDAIWA META SENSOR(直径0.044mmの絶縁鋼線釣り糸)を僧帽弁の弁葉の先端に沿って縫い込んでおこなった。同時に測定した左心房、左心室圧、大動脈血流量の記録と僧帽弁開口面積の変化の比較を行なった。この実験で得られた新して知見として、(1)僧帽弁の閉鎖運動は心房収縮による僧帽弁輪の収縮によって心室閉鎖収縮に先行して開始し、(2)心房収縮のみでほぼ完全に閉鎖する。(3)僧帽弁の完全時期は通常の洞調律では収縮期心房ー心室圧較差の逆転後約45msecで起きる。(4)僧帽弁の開始運動は弛緩期心房ー心室圧較差の反転の約10msec前に開始する。(5)僧帽弁の最大開口面積を規定しているのは、心拍出量(一回拍出量)ではなく僧帽弁弁輪面積である。などの結果を得ることができた。この実験結果は従来行なわれてきた硬い電磁血流計プロ-ブを僧帽弁輪に縫い込み、僧帽弁の弁尖の動きを超音波法で記録した実験結果と全く異なる。従来の実験では最大僧帽弁開口面積は弛緩期におきる僧帽弁閉鎖(midーdiastolic closure)の速さと(EーF slope)と心拍出量が良く相関するとされているが、本実験では弁輪面積と良く相関した。従来の実験では僧帽弁輪面積は血流計プロ-ブで固定され測定もされていないので結果が異なるのは当然かも知れない。また本実験の結果は超音波断層法で観察されているヒト僧帽弁の振る舞いとも一部異なるところがある。この理由については実験の条件が全く異なることもあり末だ全く解明されていない。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] KOUICHI TAMIYA,MASAFUMI HIGASHIDATE,SHO KIKKAWA: "Technique with lockーin amplifier for realーtime measurement of tricuspid valve annulus area" American Journal of Physiology. 251. H236-H241 (1986)
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[Publications] Masafumi Higashidate,Kouichi Tamiya,Hiromi Kurosawa,Yoshinori Takanashi,Yasuharu Imai: "Realーtime measurement of tricuspid valve annular area for annuloplasty" The Journal of Thoracic and Cardio vascular Surgery. 96. 88-91 (1988)
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[Publications] Kouich Tamiya,Masafumi Higashidate Sho Kikkawa: "RealーTime and Simultaneous Measurement of Tricuspid Orifice and Tricuspid Anulus Areas in Anesthetized Dogs" Circulation Research. 64. 427-436 (1989)
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[Publications] Kouich Tamiya,Masafumi Higashidate Toshiyuki Beppu: "An in vivo area meter for realーtime measurement of crossーsectional area in the cardiovascular system" Clinical Physics and Physiologicae Measurement. 12. 253-260 (1991)