1992 Fiscal Year Annual Research Report
標的遺伝子組み換えによる神経筋疾患動物モデルの作成
Project/Area Number |
03670500
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
大谷 宜伸 熊本大学, 医学部, 助教授 (10168982)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
三池 輝久 熊本大学, 医学部, 教授 (90040617)
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Keywords | Duchenne型筋ジストロフィー症 / モデルマウス / 遺伝子組み換え / Enbryonic stem cell / ジストロフィン遺伝子 / キメラマウス |
Research Abstract |
ヒトと同一の分子機構で発症するDuchenne型筋ジストロフィー症(以下DMDと略)モデルマウスを、Embryonic stem cellを用いた相 遺伝子組み換え法によって作成し、発病に至る病態解析を行うことを目的として本研究を行うことと計画した。DMDモデルマウス(トランスジェニックマウス)を作成するために、胚幹細胞(ES cell)にあらかじめ遺伝子を導入しておき、これをレシピエントである他の胞胚に注入してキメラを作製することをめざして研究遂行中である。 平成4年度には、マウスからプロモーター部位を含むジストロフィン遺伝子をとり出すことに成功した。DMDcDNAのエクソン1にネオマイシンを組み込み、これを標的変異導入ベクターとして用い、DMD遺伝子のプロモーター部分をノックアウトするための作業を行なっている。ES細胞に標的変異導入ベクターを含むDNA注入し、選択クローニングの過程が成功すればキメラマウスの作製への道が開かれると思われるが、この選択クローニングの作業が本研究の中で最も労力を要するところである。すなわち、今後クリアーすべき問題点として 1.選択クローニング 2.キメラマウスの作製 3.ヘテロ接合体の選択 4.ホモ個体の獲得 が特に重要である。平成5年度の早期にこれらの問題を解決しDMDモデルマウスの作成を確立したいと考えている。
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[Publications] Yoshioka Kowashi: "Dystrophin isoforms and/or crossreactive proteins at the neurons and glial cells in control and mdx central nervous system." J Neurol Sci. 108. 214-220 (1992)
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[Publications] Zhao Ji-en: "Dystrophin and dystrophin-related proteins in intrafusal muscle fibers,neuromuscular and myotendinous junctions." Acta Neuropathol. 84. 141-146 (1992)
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[Publications] Zhao Ji-en: "Dystrophin and dystrophin-related proteins in mdx muscle." J Neurol Sci. 114. 104-108 (1993)