1992 Fiscal Year Annual Research Report
磁気共鳴画像診断(MRI)における高速スピンエコー法の開発と臨床応用
Project/Area Number |
03670551
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Research Institution | KEIO UNIVERSITY SCHOOL OF MEDICINE. |
Principal Investigator |
志賀 逸夫 慶應義塾大学, 医学部放射線診断科, 助教授 (40051338)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
百嶋 祐貴 慶應義塾大学, 医学部放射線診断科, 助手 (50182184)
樋口 順也 慶應義塾大学, 医学部放射線診断科 (00173162)
湯浅 祐二 慶應義塾大学, 医学部放射線診断科, 助手 (50138111)
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Keywords | MRI / 高速スピンエコー法 |
Research Abstract |
1.画像コントラストの検討 高速スピンエコー法では,T2強調画像において脂肪組織が高信号となる特徴があるが,この現象の臨床面における得失について検討した.一般に中枢神経系領域では,脂肪の高信号が診断に及ぼす影響はほとんどないが,頭蓋底領域の診断においては,造影剤による増強効果を強調する目的で,脂肪抑制法の併用が有用な場合があった.腹部・骨盤領域では,腹腔内脂肪織の高信号が臓器輪郭を強調する利点がある反面,呼吸運動によるアーチファクトの増加につながる場合があった. 2.至適条件の検討 高速スピンエコーによる撮像に際して決定すべきパラメータとしては,繰返し時間(TR),エコー時間(TE),エコー間隔,エコー数などがある.これらの組合せによる至適条件は,診断部位,目的とする病変,希望する空間解像度,T2強調度,検査時間の制約などにより複雑に変化する. 3.従来法との比較 従来法であるスピンエコー,グラジエントエコー法と,臨床面における得失を検討した。高速スピンエコー法は,ほとんどすべての状況下において,従来法よりも鋭敏度にすぐれ,高速スピンエコー法のみで描出され,従来法では診断不可能な疾患,病態も数多く経験された.
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