1991 Fiscal Year Annual Research Report
覚醒剤後遺症の慢性化機構に関する研究ー病態モデル動物の作成ー
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03670565
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
盛政 忠臣 岡山大学, 医学部, 助教授 (80093714)
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Keywords | 精神分裂病モデル / 覚醒剤後遺症 / 近交系マウス / 選抜育種 / open field test / ドパミン / セロトニン / アセチルコリン |
Research Abstract |
本研究の目的は、覚醒剤後症に基づく越神病が精神分裂病の病態モデルとしてその慢性再発性の機構を解明するために、最適な実験動物を作成することである。 本研究の結果、脳内モノアミン伝達物質代謝に対する覚醒剤の慢性方化を指標にして、近交系マウスの系統間で比較したところ、従来焦点が当てられてきたドパミン神経系以外にセロトニンやアセチルコリン神経系にも変化が生じている系統が示され、系統間に特徴的な差異が示されたことが明らかにされた。 ついで、これらの中から特徴的な系統(NZB/NCrj、NZW/NCrjとその交配1代のCrj:NZBWF1ならびにC57BL/6NCrjの4系統:NZB、C57BLは、ドパミン神経系を中心とした慢性的な伝達物質放出異常が示された。NZWではドパミン神経系には変化がなくセロトニン、アセチルコリン神経系に慢性的な変化が示された)を選んで、覚醒剤の慢性投与〜断薬、覚醒剤のchallengeにおけるopen field testを繰り返し測定した。覚醒剤投与によるopen field scoreの変化は、逆館性を反映するhyperkinesiaの個体と、対照群の平均値よりも低値を示すhypokinesiaの個体が示された。これらの薬理反応は、覚醒剤投与量との相関の無いことも示された。 これらの結果に基づいて、これらのhypeikinesiaの雌雄個体同士、hypokinesiaの雌雄個体同士をそれぞれ交配し、選抜育種することにより、特異的な覚醒剤後遺症モデル動物を作成を開始した。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] 盛政 忠臣,金行 孝雄,岡田 英俊,庄勢 敏康: "覚醒剤後遺症の慢性化機構に関する神経化学的検討" 岡山医学会雑誌. 103. 381-388 (1991)
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[Publications] 盛政 忠臣,金行 孝雄,岡田 英俊,庄勢 敏康: "メトアンフェタミン断薬後のモノアミン伝達物質の慢性変化" 脳と精神の医学. 2(4). 719-727 (1991)
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[Publications] 盛政 忠臣,金行 孝雄,岡田 英俊,庄勢 敏康: "メトアンフェタミン断薬後の伝達物質放出異常とNa^+,K^+ーATPase" Neurosciences. 16(2). 103-106 (1991)
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[Publications] 盛政 忠臣,金行 孝雄,岡田 英俊,庄勢 敏康: "ドパミンD1、D2受容体特異的アゴニスト(SKF38393、LY171555)全身投与後のラット線条体伝達物質代謝の特徴的差異" Neurosciences. 16(2). 335-339 (1991)
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[Publications] 盛政 忠臣,金行 孝雄,岡田 英俊,庄勢 敏康: "覚醒剤断薬4週間後のsteady stateにおける神経核レベルの神経伝達物質代謝の変化のマウス系統間の特徴的段謝の特徴的差異" 神経化学. 30(1). 406-407 (1991)
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[Publications] Kaneyjki T,Morimasa T,Okada H and Shohmori: "Determination of thiamin and its phosphate esters in the rat brain after chronic administration of ethanol" Neurosciences. 17. 335-339 (1991)