1991 Fiscal Year Annual Research Report
ラット初代培養中枢神経細胞に対する生存因子,生存抑制因子の同定
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03670570
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Research Institution | Kyoto Prefectural University of Medicine |
Principal Investigator |
橋本 泰道 京都府立医科大学, 医学部, 講師 (60164795)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
長谷川 武史 京都府立医科大学, 医学部, 助手 (90094440)
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Keywords | 神経細胞生存因子 / 神経細胞生存抑制因子 |
Research Abstract |
・ラット脳の神経細胞の初代培養系の確立:妊娠16日のラットから、胎児脳を無菌的に取り出し、トリプシン処理で単一細胞とし、あらかじめpolyーDーlysineでcoatingしたwellに播種した。無血清培地として、EagleMEM+HamF_<12>(1:1)にinsulin;5.0μg/ml,transferrin;100.0μg/ml,putrescine;16.1μg/ml,selenium;5.19ng/ml,progesterone;6.29ng/ml,βーestradiol;0.27pg/ml,dexamethasone;10.0ng/ml,T_3;200ng/mlを添加したchemically defined medium(CDM)を用いた。培養11日目に固定し、neuronーspecific MAP_2で染色したところ、約90%以上がニュ-ロンであることが確認された。また、同じ系において、ヒスタミン刺激により細胞内のcAMP濃度の上昇が確認された。以上に関しては京都府立医科大学雑誌に発表した。 ・ラット睾丸からの神経細胞生存因子の精製:Wistar系雄性ラット(体重約250g)を断頭致死せしめ、すみやかに睾丸を摘出し、2倍量の水でホモジネ-トとし、10,000xg,60分遠沈し、上清を、限外濾過装置(SAMPLATECセパコンカセット8751BA,MASTERFLEXモ-タ-・ポンプ付き)で、分子量1,000以下、1,000から10,000、および10,000以上の分画に分けた。これらの分画の一定量をCDMに加えてラット胎児脳の神経細胞を培養し、5日後に残存細胞の数を計測した。分子量1,000以下の分画を加えたwellでは、神経細胞の生存促進、抑制のいずれの効果も認められなかった。分子量10,000以上の分画を加えたwellでは、神経細胞が融解壊死をおこした。分子量1,000から10,000の分画を加えたwellではcontrolのwellに比較し、残存細胞の数の有意な増加が認められた。この分画の生存因子を同定するため、大量に凍結保存したラット睾丸から同分画を精製したところ、神経細胞生存促進作用は消失していた。現在、同分画の抽出・精製過程を検討中である。
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Research Products
(1 results)