1991 Fiscal Year Annual Research Report
Fontan手術に対する右心補助システムによる右心機能補助
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03670649
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| Research Institution | Tohoku University |
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Principal Investigator |
羽根田 潔 東北大学, 医学部, 助教授 (90111286)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
東郷 孝男 東北大学, 医学部附属病院, 助手 (00188707)
佐藤 尚 東北大学, 医学部附属病院, 講師 (20114499)
毛利 平 東北大学, 医学部, 教授 (60108503)
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| Research Abstract |
Fontan手術の適応拡大を目指し、Fontan手術後に右心房壁に右心補助システムを装着して右心機能補助を行い、血行動態の検討を行った。
1.Fontan手術モデルの作成:Fontan手術モデルはイヌを用いた実験において以下のように作成した。まず、常温下に上下大静脈を一時的に遮断し、右心房を切開して三尖口に弁口を完全に閉鎖できるように結紮糸をかけ、右心房外に出しておく。次いで右心房と肺動脈幹とを径10mmの人工血管で連結し、三尖弁口にかけておいた結紮糸を締めこることにより、右心房の血液は全て人工血管を介して肺動脈に流れるようにした。
2.Fontan手術前後の血行動態の評価:Fontan手術前後の血行動態を表すパラメ-タ-を測定し、正常循環とFontan循環との差異を比較検討した。その結果、正常循環からFontan循環に変換させると、体血圧は平均して43%に、心拍出量は30%に減少し、逆に肺血管抵抗値は160%に増加した。このようにFontan循環は極めて不利な血行動態を有しており、肺血管抵抗の高い症例に適用する場合には何らかの右心機能補助が必要であることが証明された。
3.右心補助システムによる右心機能補助:空気駆動型のcompressing deviceを作成し、Fontan手術モデルの右心房壁に装着して作動させ、体外より右心房を圧迫して血液を右心房から肺動脈の方向へ駆出させた。その結果、体血圧は25%上昇し、肺動脈圧も15/12,平均圧13mmHgという脈圧の極めて小さい状態から、28/12,平均圧16mmHgの良好な脈圧を有する状態へと改善した。一回拍出量も30%増加した。
結論:空気駆動型compressing deviceによる右心機能補助は、Fontan手術後の血行動態の維持に極めて有効であった。今後、deviceの駆動方式やデザインを改良することにより、肺血管抵抗値の高い症例に対するFontan手術において、臨床応用が可能になるものと思われた。
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Research Products
(2 results)
