1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670710
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Research Institution | Sapporo Medical University |
Principal Investigator |
横串 算敏 札幌医科大学, 医学部, 講師 (20145593)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
太田 勲 札幌医科大学, 医学部, 講師
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Keywords | 腰椎 / 痛覚 / 感覚受容器 / 電気生理学 |
Research Abstract |
New Zealand Rabbitの腰椎に椎弓切除術を施行し、後根から求心性電位を記録した。機械的刺激に対する感覚受容野を、腰椎および周囲組織において検索した。感覚受容器とその支配神経線維からなる単位(mechanosensitive afferent unit)の特性を以下の点について解析した。(1)支配神経線維の伝導速度、(2)受容器の機械的閾値(von Frey threーshold)。 感覚受容器は、腰椎椎間関節包内、関節包辺縁部、黄色靭帯、傍脊柱筋(多裂筋、回旋筋等)などの組織に同定された。受容器は、関節包の内尾側部および外尾側の筋付着部に多く分布していた。 6.0g以上の高い機械的閾値を有し、伝導速度の遅い神経線維(III群およびIV群線維)により支配される受容器は、侵害受容の機能を持つと思われた。侵害受容器は、主として椎間関節包内や関節包辺縁部に多く認められた。これに対し、筋・腱や靭帯などの組織における受容器の多くは、II群神経線維により支配され、低い機械的閾値を有していた。これらの受容器は、主として圧覚などの固有感覚受容器として機能すると思われた。 サブスタンスP(SP)を感覚受容野に投与し、自発性求心性放電の頻度および受容野の機械的閾値の変化を分析した。SP投与により、80%の受容器からの自発性放電頻度が増大した。また、30%の受容器の機械的閾値が、SP投与により低下した。これらの結果は、SPが機械的感覚受容器に対し、興奮性作用(excitation)と感作作用(sensitization)を及ぼすことを示唆した。
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Research Products
(2 results)