1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670711
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Research Institution | Nara Medical University |
Principal Investigator |
宮内 義純 奈良県立医科大学, 医学部, 助手 (20221608)
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Keywords | Osteosarcoma / Metastasis / Protease / Transin / Angiogenesis |
Research Abstract |
今回の実験では、自然発生可移植性ラット骨肉腫より確立された高転移系腫瘍を用いて自然肺転移抑制実験をおこなった。使用した動物は、6週令のFischrer344系雄ラットを使用した。 実験1:1)対照群, 2)FOYー305 diet群:粉末飼料に0.3%のFOYー305を混入し、自由に摂食させる群、 実験2:1)対照群, 2)FOYー305 diet群:粉末飼料に0.1%のFOYー305を混入し、自摂食させる群、 3)Peptide(YIGSR)1mgをマイクロポンプにて腹腔内に持続注入した群(粉末飼料に0.1%のFOYー305を混入し、自由に摂食させる), 4)Peptide(RGD)1mgをマイクロポンプにて腹腔内に持続注入した群(粉末飼料に0.1%のFOYー305を混入し、自由に摂食させる) 結果:実験1では、形成される肺転移巣数は、第1群コントロ-ル群では128.0±88.7個に対して第2群では60.2±30.7個と有意に減少していた。しかし、0.3%のFOYー305混在飼料は苦味が強く飼料摂取量が少なく動物の体重減少が認められた。実験2では、この結果をふまえて、FOYー305を0.1%に減量することによって治療群の飼料摂取量の低下を防ぐよう工夫した。さらに、第3の実験として患肢切断を加味した実験も行っている。今後は、血管新生抑制剤の使用も考えています。 Northan blotによるRNAの分析では、自然発生骨肉腫と4ーHAQOによって発生させた悪性線維性組織球腫にTransinの発現をみるが、4ーHAQOによって発生させた骨肉腫ではその発現はみらず、転移能との相関は見られなかった。
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[Publications] K.Hohnoki et al.: "Expression of the Transin,cーfos and cーjun Genes in Rat Transplantable Osteosarcomas and Malignant Fibrous Histiocytomas" Molecular Carcinogenesis.
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[Publications] 朴木 寛弥: "ラット腹水型骨肉腫継代株の樹立とその細胞特性に関する研究 第1報" 日本整形外科学会雑誌. 66. 61-68 (1992)
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[Publications] 三浦 修一: "可移植性ラット骨肉腫 第12報:Cisplatin動注化学療法について" 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 34. 555-557 (1991)
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[Publications] 朴木 寛弥: "ラット骨肉腫肺転移巣に対する補助化学療法の効果" 中部日本整形外科災害外科学会雑誌. 34. 1989-1990 (1991)