1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670737
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
末包 慶太 近畿大学, 医学部, 教授 (80088533)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
口分田 理 近畿大学, 医学部, 講師 (90225235)
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Keywords | 洞房結節 / 活動電位 / セボフルレン / ハロセン |
Research Abstract |
(目的)セボフルレンは,臨床使用において濃度依存性に心拍数を減少させることが報告されているが,心臓刺激伝導系に対する直接作用を検討した報告は少ない。今回我々は,モルモット洞房結節の活動電位を微細ガラス電極法により連続測定し,各種吸入麻酔薬(セボフルレン,ハロセン)の洞房結節に対する作用を検討したので報告する。 (方法)活動電位の各パラメーター(action potential amplitude;AP, action potential duration 50;APD50,sinus rateiSR,Phase4)を測定1.コントロール(C群)とした。APおよびSRの変動のないことを確認した後セボフルレン(S群)を1〜4%,ハロセン(H群)を1〜2%の濃度にて投与し,各パラメーターの変化を測定した。 (結果)AP,APD50,SR,Phase4はC群を100とし,S・H群をその比率で示した。APは低濃度では変化がなかったが,4%S,2%H群で有意な低下を認めた。APD50は,1.2・3%S群においてそれぞれ113,111,112となり,2%H群105とC群と比較して有意な延長が認められたが,4%S,1%H群では有意な変化を認めなかった。SRは,S群H群ともに各濃度においてC群と比較して有意な低下を認めた。Phase4は,4%S群で89.1%H群で91とC群と比較して有意な延長を認めた。 (考察)セボフルレンは,ハロセンと同様に洞房結節に直接作用して心拍数を減少させるが,その作用機序に違いが見られた。
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