1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670744
|
Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
中田 瑛浩 山形大学, 医学部, 教授 (50009495)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山口 寿功 山形大学, 医学部, 助手 (70230365)
石郷岡 学 山形大学, 医学部, 助手 (20202989)
川村 俊三 山形大学, 医学部, 助教授
|
Keywords | 高血圧自然発症ラット / 高血圧 / 非コラ-ジェン蛋白質 / コラ-ジェン / エラスチン / 高血圧症 / 腎動脈 |
Research Abstract |
幼若の高血圧自然発症ラット(SHR)、脳卒中易発症ラット(SHRSP)および正常血圧のウイスタ-京群ラット(WKY)に ^3Hープロリン0.4μCi/gを静注し、1時間後に屠殺し、腎動脈、大動脈、心臓、腹間膜動脈を除去した。各組織を5%トリクロル酢酸にてホモジェネ-トし、コラ-ジェン,非コラ-ジェン蛋白質,エラスチン中への標識プロリンの取り込みを測定した。SHRSP、SHR、WHYの腎臓脈において、高血圧の最も著しいSHRSP、ついでSHRにおける取り込みが著しく亢進しており(WHYに比しP<0.001)、予め腎動脈根部に外科的、薬理的除神経術を施行しておくとSHR、SHRSPの高血圧の発症は抑制された。しかも腎動脈の非コラ-ジェン蛋白質で著しく、コラ-ジェンでは軽度に夫々の蛋白質分画中への ^3Hープロリンの取り込みが減少した。WKYにおいても除神経術は軽度ながら高血圧動物と類似の傾向を示した。エラスチン分画へのプロリンの取り込みは腎動脈、大動脈、心臓、腸間膜動脈で有意差はなかった。すなわち本態性高血圧症のモデル動物においては、腎動脈および腸間膜動脈の非コラ-ジェン蛋白質、コラ-ジェンの代謝亢進が高血圧の病因として重要な役割を果していることが推測された。この高血圧動物にヘキサメソニウムを投与しても除神経術と同様の降圧効果とプロリンり取の込みの低下を見た。プロプラノ-ル投与ではプロリンの取り込みは変化しなかった。従って、神経を介する上記の結合識蛋白質の代謝亢進が血管収縮を惹起させて血圧上昇を起こす事が推測された。2腎性高血圧症においても急性期の昇圧に、レニン、アンジオテンシン系の亢進とともに上記の蛋白質代謝の亢進が推測された。後者の実験はさらに追求する計画である。
|
Research Products
(4 results)
-
[Publications] Kaneko,H.and Nakada,T.: "Central catecholamine,vascular protein and renin of acute phrase in twoーkindney,one clip renovascular hypertention." Internat.Urol.Nephrol.3. 154-158 (1991)
-
[Publications] 金子 尚嗣,中田 瑛浩: "ラットの2腎性腎血管性高血圧症の急性期における交感神経および血管蛋白質に関する研究" 腎移植血管外科. 3. 154-158 (1991)
-
[Publications] 中田 瑛浩,川村 俊三: "腎血管性高血圧症" 腎と透析. 29. 244-246 (1990)
-
[Publications] Nakada,T.: "Ageーrelated differences in norepinephrine and nonーcollagenous protein in human vas deferens." Urology/Nephrology. 4. 20-21 (1990)