1991 Fiscal Year Annual Research Report
尿道炎におけるUreaplasma urealyticumのDNA診断法の開発
Project/Area Number |
03670750
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
坂 義人 岐阜大学, 医学部, 助教授 (30021497)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊藤 康久 岐阜大学, 医学部, 助手 (50223194)
出口 隆 岐阜大学, 医学部・附属病院, 講師 (40163935)
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Keywords | PCR / DNA診断 / Ureaplasma urealyticum / 尿道炎 |
Research Abstract |
【目的】Polymerase chain reaction(PCR)によるUreaplasma realyticumの検出方法の基礎的検討を目的とした。【方法】U.urealyticum ATCC27618、Mycoplasma hominis、Mycoplasma orale、Mycoplasma pneumoniae、Mycoplasma salivarium、Mycoplasma genitalium、淋菌、Chlamydia trachomatisを含む19菌種と男子尿道炎患者より分離されたU.urealyticum10株を被検菌株とした。菌液からNPー40、Tweenー20、proteinase Kを用いてDNAを抽出し、PCRの被検DNAとした。PCRのプライマ-としてU.urealyticumの16S ribosomal RNA遺伝子の一部の塩基配列に相補的な2つのoligonucleotideを用いた。PCRの反応条件は、変性95℃、30秒、アニ-リング55℃、20秒、伸長72℃、30秒とし、温度サイクルを32回自動的に繰り返した。PCR後、アガロ-スゲルにて電気泳動をおこない、ethidium bromide染色にて、DNA断片の増幅の有無を観察した。PCRによるU.urealyticumの検出感度の検討のために、U.urealyticumを4',ー6ーdiamidinoー2ーphenylindole hydrochlorideにてDNA染色をおこない、菌数を数え10^5コ/PCRから10^<-1>コ/PCRになるように菌数を調整した。【結果】U.urealyticum ATCC27618から397bpのDNA断片の増幅が認められたが、他の細菌からのDNAの増幅は認められなかった。男子尿道炎患者より分離されたU.urealyticum10株すべてからもPCRにより397bpのDNAの断片の増幅が認められた。PCRによる検出感度の検討では、U.urealyticum10^2コ/PCRまで電気泳動にてDNA断片の増幅が認められた。【考察】PCRによる検出方法は、U.urealyticumに対して特異性が高く、U.urealyticum10^2コに相当するDNA量まで検出可能であり、臨床検体からの検出にも応用可能な方法と思われた。現在、男子尿道炎患者からの、U.urealyticumの検出を検討中である。
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Research Products
(1 results)