1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670753
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
伊澤 正郎 鳥取大学, 医学部, 助教授 (50032222)
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Keywords | アンドロゲン / アンドロゲン応答性遺伝子 / 分子内分泌学 / cDNAクロ-ニング / mRNA / 塩基配列 / ラット精嚢 |
Research Abstract |
アンドロゲンは、多くの組織、細胞で多様な生理作用を演じていることが良く知られているが、アンドロゲン応答性遺伝子発現系の解析は、他のステロイドホルモン応答性遺伝子発現系解析の進展とは対照的にほとんど進展を示していない。その大きな原因の1つが、優れたアンドロゲン応答系が確立されていなかったためと思われる。このような状況のもとで、最近私共は、アンドロゲン応答性遺伝子発現系を解明するためには、まず良くcharacterizeされた応答機構解析のモデルシステムの確立が第一と考え、ラット精嚢アンドロゲン応答性遺伝子発現系の検索に着手した。その結果、3種類の新しいアンドロゲン応答性mRNAのcDNAクロ-ンの分離に成功した(Izawa,M.1990.Endocrinol.Japon.37.223ー232.Izawa.M.1990.Endocrino1Japon.37.233ー238)。今年度それらのcDNAsの塩基配列を決定した(Izswa.M.1991.Endocrinol.Japon.38.577ー581)。さらにfullーlengthのcDNAの分離を推進している過程で、分離された3種類のcDNAクロ-ンと密接な関連を有する、ホルモン応答性並びに性状の異なる複数のmRNAsのcDNAクロ-ンが分離され(Izawa.M.投稿中)、精嚢におけるこれらのmessagesの発現の意義の検討が、新たな課題となった。一方、分離されたcDNAクロ-ンpSvrー1のmRNAの発現とステロイドホルモン依存性組織の退縮の関連を検討したところいくつかの系でそのmessageの発現と、退縮の関連が示唆された(Izawa.M.1991,Endocrinol.Japon.38,61ー66)。さらに、当初から検討を推進しているホルモン応答性mRNAのcDNAクロ-ニング法の効率のよい新たな方法の開発が平成4年度の重要な検討課題の1つとして残った。
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[Publications] Masao IZAWA: "Expression of sulfated glycoprotein 2 and psvrー1 genes and involution of steroid hormoneーdependent rat tissues" Endocrinologia Japonica. 38. 61-66 (1991)
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[Publications] Masao IZAWA: "Nuckotide sequences of cDNA Clones,psvー1 and psvー2,hybridizing to androgenーstimulated mRNAs in rat Seminal vesicles" Endocrinologia Japonica. 38. 577-581 (1991)