1992 Fiscal Year Annual Research Report
サイトカインによる絨毛細胞上のMHC抗原の誘導と絨毛癌に対する免疫療法への応用
Project/Area Number |
03670778
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
後藤 節子 名古屋大学, 医学部, 講師 (80111847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
加藤 紀子 名古屋大学, 医学部, 医員
真野 寿雄 名古屋大学, 医学部, 講師 (00209678)
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Keywords | 絨毛癌 / DNA 多型性 / VNTR / EGF / EGFR / オートクライン機構 |
Research Abstract |
昨年および本年と、絨毛性疾患の絨毛細胞が父親および母親のMHC抗原のいずれかを、どのように引き継いでいるか明らかにした。昨年と同様に9症例の全胞状奇胎、3症例の全胞状奇胎後の侵入胞状奇胎、絨毛癌細胞3種である。患者および夫の末梢血リンパ球、さらに症例の組織および細胞よりDNAを抽出し、VNTR領域である染色体1pにあるMCT118、新たに染色体2pに存在するAPOB、染色体12gに存在するCOL2A1をVNTR、LOCiとして用いてPLRを用いて病変組繊の由来性を詳細に検討した。この結果、胞状奇胎妊娠の既往のある絨毛性疾患の責任妊娠は全て、胞状奇胎であるとの結果を得た。これは、それらの病変組織が全て父親由来を示したことによる。これに対し、正常分娩の既住しかない絨毛癌は両親由来を示した。これらの結果を学会誌に投稿し、現在稿正中である。 次に絨毛癌の増殖にEGF autc crine 機構が働いていることを証明した。これは、EGF分泌とともにEGFレセプターも絨毛癌細胞が持つことを証明したことによる。この事実は現在、学会誌に投稿中である。
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