1991 Fiscal Year Annual Research Report
三次元解析を利用した骨改造機構における毛細血管床量の動態の研究
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03670858
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Research Institution | Asahi University |
Principal Investigator |
岩久 文彦 朝日大学, 歯学部, 教授 (60018421)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩久 文彦 朝日大学, 歯学部, 教授 (60018421)
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Keywords | 骨吸収面 / 骨改造 / 毛細血管床 / 2次元画像解析 / 3次元画像解析 / 骨細血管床 / 毛細血管床量 / 量的変化 |
Research Abstract |
本年度は骨吸収面とその場に分布する毛細血管床の量的相対関係の解明を計画した。被検材料に予定した青年期の個体では頭頂骨外側表面は骨形成機能が活発で,むしろ生後5日から21日頃迄の新生仔の個体で頭頂結節に相当する領域に吸収面が出現することが明らかになった。その面積量は経日的に増加しているので,この期の個体を被検材料に用いた方がよいことが分かった。また,この吸収面には比較的大きくて明瞭な導出孔とそれに続く血管溝が認められ,これらはどの個体にも出現してくるので識別の標識として利用出来ることを分かった。毛細血管構築は鋳型標本からみると単層で不規則な網眼の形態を示すが,生後15日以前の個体では標本作製で上行大動脈を用いた樹脂液注入技術に相当の熟練を必要とすることになった。吸収面積量と毛細血管床量の関係では,走査電顕所見より面積量は2次元画像解析から算出可能であるが,床の立体構築は鋳型標本観察から明らかになっても,床の境界部を複雑な吸収面境に合せて明確化することはほとんど不能で,量的関係は組識連続切界を用いる方がよいと分かった。従って,吸収面単位面積当たりの床量の検索と云うことで,パラフィン包埋厚さ7μの連続切片を作製して3次元画像解析を試みた。サ-フィスコンバ-トで立体画像を描図しても10枚程度の切片量では多くは柱状画像となって,走査電顕所見と細部で一致しない所でも出現し,故に切片を従来より薄くするか,枚数を増やすか,またその両方かの検討が必要となり,量的分析は今一歩であった。以上の経過から,本年度の研究では被検材料については個体,時期,領域では了であるが,3次元解析の試料作製に工夫が必要となり,加えて,観察骨面が活発な骨吸収期であるか否かなど組織化学的に検索しないと床量の有する意味も薄れることが明らかになった。この問題は来年度の研究遂行上の課題となった。
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Research Products
(2 results)