Research Abstract |
患者の歯周ポケット内から得られた細菌叢のうち臨床症状と照らしあわせ,拮抗していると思われる菌を3種類選らんだ。これらの菌を共生させることにより相互にどのような影響を及ぼしあうか。また,環境のpHをどのように変化させ,またその環境の変化によってどのような影響を受けるか検討した。菌の種類として,P.gingibalis,A.seiscosuc,S.millinを選んだ。菌は,いずれも,これまでの実験でえられた患者からの臨床分離株を用いた。まず、ラットの背部にチャンバ-を埋め込み,その中に,P.gingiualisを接種した。当初pHは7.2であったものが,pH8.1へと変化していた。また別の菌でもも,同様の実験をしたところ同じpHをアルカリ側へと変化させていた。in vitaoの系として,連続嫌気培養装置を用いて,P.gingivalis,A.nricoun,S.millenの3菌同時培養を行った。培養開始時のpHを6.0,7.0,8.0の3種とし,40時間培養した。培養は,嫌気ボックス内にて行い,pHは,バッファイズとし培地にてコントロ-ルした。その結果,P.gigualiは、pH6.0では,ほとんど生育せず,pH8.0で他2菌より生育が早かった。また,pH6.0,7.0ではA.siscesis,S.milliuiは、十分な生育を系し,P.gingialiは,生育が弱冠,おさえられる傾向を示した。また,各菌の単独培養においては,P.gihivolisがpH6.2以上において増殖し,6.0では増殖しなかったのに対し,A.vicscous,S.nillcriでは,いずれにおいても増殖はしたが,6.0での増殖の方が,すみやかであった。
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