1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670907
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
小林 國彦 北海道大学, 歯学部附属病院, 講師 (20142739)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
舞田 健夫 北海道大学, 歯学部附属病院, 助手 (40229282)
中川 英俊 北海道大学, 歯学部, 助手 (80217679)
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Keywords | 咬耗 / 摩耗 / エナメル質 / 対合歯 / 歯冠修復材 / コンポジットレジン / キャスタブル セラミックス / 歯科用合金 |
Research Abstract |
口腔内で生じる歯冠修復材による対合歯や隣接面のエナメル質の摩耗のメカニズムを解明し、実験的に再現することによって、エナメル質と同様の摩耗特性をもった歯冠修復材を追求することが本研究の目的である。そこで、口腔内における咬耗の定量的な計測と、摩耗試験機による実験的な検討を行ってきた。 口腔内における咬耗の計測に関しては、エナメル質が大きく咬耗することが明らかな材料を実験的に口腔内に用いることは人道上好ましくないため、対合歯と隣在歯がエナメル質ではなく歯冠修復が行われている症例を選び、定期的に印象採得を行い、得られた模型を観察している。咬耗は患者の咀嚼経路や咬合力などによって大きく異なり、量的にも僅かであるため短期間の観察では正確に計測が行いにくいことが多い。今回導入した「表面粗さ・輸郭形状計測システム」を用いても、当初予定していた計測方法では困難であることがわかり、現在計測方法を再検討中である。 摩耗試験機による実験内な研究では、コンポジェットレジンはフィラ-が小さいほど対合歯の摩耗が少ないことが明らかになっていたが、フィラ-が小さくなると物性上、フィラ-含有量を多くすることができず、逆にコンポジットレジンの摩耗が問題となっていた。そこで微細なフィラ-を用いながらも、その含有量はこれまでのマクロフィラ-のものよりも多いコンポジットレジンが開発され、これを実験的に検討したところ、従来のものよりも耐摩耗性、エナメル質の摩耗ともにかなりの改善が見られた。試料の摩耗面の計測に「表面粗さ・輸郭形状計測システム」を用いたところ、従来のシリコン印象材によるレプリカを万能投影機を用いて計測する方法と比較して、能率的で高精度であった。
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Research Products
(1 results)