1991 Fiscal Year Annual Research Report
打診による歯の経時的変位量と歯周組織の機能的性状に関する研究
Project/Area Number |
03670926
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
笹原 廣重 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (70050052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松本 敏彦 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (00050055)
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Keywords | 打診 / 衝撃打診 / 加速度 / 歯の変位量 / 打診力 |
Research Abstract |
歯を単一pulsで打診して発生する振動応答から歯の経時的変位量を測定して、歯周組織の性状を明らかにすることを目的に打診装置の開発・改良を行ない、歯と打診装置の各々から導出される経時的加速度波形をDigital Spectram AnalyzerよりComputerに移送して解析した。 1.打診装置の特性 打診装置はAccelerometerを装着した打診可動部と、可動部の初速をコントロ-ルする電気回路部の電源装置からなる。 1).打診力と打診距離の検討は、重量4.82gの打診可動部を等速運動させることにより、経時的な運動エネルギ-を打診可動部の加速度より求め、打診距離1mm〜3mmの範囲で経時的に安定した運動エネルギ-の打診力が得られた。 2.加速度波形の解析 歯と打診装置のAccelerometerから打診時の衝撃により得られるTime加速度波形を、Computerにて補正して積分し、速度を求め、さらに変位量を算出した。 1).衝撃打診法による歯の変位様態は、衝撃時に500μsec〜550μsecの間に0.025mm〜0.035mm程度の最大変位量が測定された。 2).打振器可動部の速度は,可運部の尖端は歯面の到達した際に急激に減速し、マイナス方向へ速度が変わるまでの減速時間は、歯が最大変位するまでの時間にほぼ同じく500μsec〜500μsecである。 このような実験成績をもとに、打診時における打診装置可動部より導出される加速度を数理的に解析することにより、歯の変位量、すなわち初期動揺度の測定の可能性を示唆された。
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