1992 Fiscal Year Annual Research Report
打診による歯の経時的変位量と歯周組織の機能的性状に関する研究
Project/Area Number |
03670926
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Research Institution | NIHON UNIVERSITY |
Principal Investigator |
笹原 廣重 日本大学, 松戸歯学部, 教授 (70050052)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
須永 亨 日本大学, 松戸歯学部, 講師(専任級) (00216483)
松本 敏彦 日本大学, 松戸歯学部, 助教授 (00050055)
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Keywords | 打診 / 打診法 / 歯の変位量 / 加速度計 / コンピュータ / 客観的評価 |
Research Abstract |
前年度では、衝撃力および最大加速度からみてストレート型インパルスハンマの方が再現性であり、術者間の差も小さかった。また、加速度計とレーザー変位計を同時に測定に用い、simulator模型を打診して変位量の測定を行ったところ、加速度計より二重積分で求めた計算値とレーザー変位計で求めた実測値の間に強い正の相関が認められ、加速度計での測定も可能であると考えられた。このようなことから、今後の実験には、ストレート型インパルスハンマで打診を用い、変位量の測定に加速度計をもちいることにした。 そのため、本年度はこれらを用いて実際に臨床応用の可能性を探るために、Millerの4段階区分法で0度と診断された正常者3名の上顎右側中切歯と1度と診断された異常者1名の上顎右側中切歯を用いて実験を行った。 その結果、以下の特徴をとらえることができた。 変位量については、正常者の方が小さかった。 衝撃力と変位置の関係は、正常者および異常者ともに強い正の相関を認め、正常者は異常者に比較して、衝撃力の増加に比べて変位置の増加の割合が小さく、衝撃力が0になったときの残留歪みが小さかった。 最大変位時間については、正常者の方が小さかった。 以上のようなことから、今後は、被験者ならびに症例を多くして、また、症例の症状を細かく分けてさらに詳細に検討を行い,さらに、歯牙は3次元的に変位することから3軸方向の測定を行っていきたいと考えている。
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