1992 Fiscal Year Annual Research Report
免疫異常動物における骨形成因子による骨誘導:骨代謝におけるサイトカインの役割
Project/Area Number |
03670935
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Research Institution | TOHOKU UNIVERSITY |
Principal Investigator |
越後 成志 東北大学, 歯学部・口腔外科学第二講座, 助教授 (70005114)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森 士朗 東北大学, 歯学部・附属病院, 助手 (80230069)
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Keywords | 免疫異常 / サイトカイン / 骨形成因子 / 骨代謝 |
Research Abstract |
本研究の目的は、BMPによる骨形成における種々のサイトカインの役割を検討するために、遺伝的にサイトカイン異常を有することが知られているループスマウスにBMPを注射し、それぞれのループスマウスのサイトカイン異常を規定する遺伝的背景とBMPによる骨形成との関連性について検討することである。本年度の課題は、BMPによる骨形成量の定量化の方法の開発であったが、以下の方法を用いることにより解決することができた。すなわち、BMPによる異所性骨形成が認められた組織を摘出、それぞれの標本の軟X線写真を撮影、写真上で骨形成部をトレースし、画像解析装置を用いて骨形成部の面積を算出した。本年度の研究では以下の結果が得られた。すなわち、C3H/+/+に比較し、C3H/gld、C3H/lpr、およびMRL/+/+のいずれにおいても有意にBMPによる骨形成の促進が認められ、C3H/gldとC3H/lprおよびC3H/gldとMRL/+/+とを比較した場合、いずれにおいてもC3H/gldに有意な骨形成の促進が認められた。以上より、gld、lpr、およびMRL背景遺伝子いずれもBMPによる骨形成を促進し、特にgld遺伝子がlprおよびMRL背景遺伝子に比較し強い骨形成促進能を有することが明らかとなった。なお、異所性の骨形成部に認められる細胞の同定、およびループスマウスのサイトカイン異常と骨形成との直接的な関連については現在検討中である。
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