1992 Fiscal Year Annual Research Report
脱灰再石灰化による歯牙ミネラル量変化の新評価法開発と変化ミネラルの質的解明
Project/Area Number |
03670975
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
稲葉 大輔 長崎大学, 歯学部, 講師 (90146085)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田口 円裕 長崎大学, 歯学部, 助手 (20216831)
高木 興氏 長崎大学, 歯学部, 教授 (80005090)
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Keywords | エナメル質 / 象牙質 / 脱灰 / 再石灰化 / ミネラル量 / 画像解析 / デジタルサブトラクション / 化学分析 |
Research Abstract |
ミネラルの画像定量法の検討 前年度までに確立された画像処理によるミネラルのアルミニウム当量への変換手順について、その再現性と精度を検討した。 すなわち,厚さ既知(実測値:102.0μm)のアルミニウム箔試料6例のマイクロラジオグラフを対象に,画像入力を行い,画像変換による厚さ計測値とマイクロメーターによる実測値との比較を行った。その結果,(画像定量値/実測値)の値は1.002-1.044の範囲に分布し,いずれも1.00にきわめて近似していることから,本法は高い精度を保持していることが確認された。 また,同一アルミニウム箔試料について画像入力からアルミニウム当量変換ならびに測定に至る一連の操作を計20回繰り返し再現性を検討した。その結果,測定値のCV値[(mean/S.D.)×100]の平均は2.56%に留まり,本法は比較的高い再現精度を有することが確認された。 さらに,単一切片法との組み合わせにより作成した脱灰あるいは再石灰化前後のサブトラクション画像に関しては,等濃度ミネラル領域の面積計測が定量的評価に最適であることを確認した。 以上より,申請者らが確立した画像定量法は,マイクロラジオグラフからの歯質ミネラル評価に応用可能であることが示唆された。
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