1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03670982
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Research Institution | Tokyo Dental College |
Principal Investigator |
大川 由一 東京歯科大学, 歯学部・衛生, 講師 (20211097)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高江洲 義矩 東京歯科大学, 歯学部. 衛生, 教授 (60048303)
石井 俊文 東京歯科大学, 歯学部. 衛生, 教授 (00072877)
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Keywords | 歯科保健プログラム / 集団スクリ-ニング / BANAテスト / trypsin様酵素 / 成人歯周炎 / 歯周病関連細菌 |
Research Abstract |
今年度は集団スクリ-ニングの検討および歯科保健プログラムの効率化を目的として、歯周疾患迅速診断テストを職域集団に応用し、その導入に関する検討を行った。対象集団は某製パン工場の18〜29歳までの従業員132名であり、各個人について歯周組織(ポケット深さ・出血)および歯口清掃状態(歯垢・歯石)について診査を行った。診査後、上顎右側および下顎左側第一大臼歯の頬舌側より歯垢を採取しPerioscan^<TM>テスト(OralーB、Gillette社)に供し、その結果(陰性、弱陽性、強陽性)を診査所見と比較した。調査成績の概要は以下の通りである。 1.対象者132名の陽性歯面数からみたテスト結果は0面ー2名(1.5%)、1面ー14名(10.6%)、2面ー31名(23.5%)、3面ー32名(24.2%)、4面ー53名(40.2%)であった。そのうち強陽性については0面ー103名(78.0%)、1面ー17名(12.9%)、2面ー9名(6.8%)、3面ー2名(1.5%)、4面ー1名(0.8%)であった。 2.被検歯面別では523面のうち陰性137面、弱陽性341面および強陽性45面であった。歯面別では左側第一大臼歯頬面が最も陽性率が低く(62.2%)、上顎右側第一大臼歯舌面が最も高かった(88.5%)。 3.歯口清掃状態との関係でみると、ポケット深さが2mm以下で歯垢・歯石が触知されなかった場合の陽性率は47%3mm以上で歯垢・歯石が強度に付着している場合の陽性率は96%であった。 4.検査の陽性者および陽性部位については、臨床所見が健全な場合でも高い活動性(ハイリスク)を維持していると考えられるため、セルフケアのポイントとして応用することが重要である。 5.プログラムの効率化の観点からみると、30歳未満の比較的罹患率の低い集団では強陽性をスクリ-ニングの指標として利用することが可能である。
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Research Products
(1 results)