1992 Fiscal Year Annual Research Report
Endiyne系抗腫瘍抗生物質クロモフォアの生合成の解析
Project/Area Number |
03670991
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
岩崎 成夫 東京大学, 応用微生物研究所, 教授 (00013326)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
森崎 尚子 東京大学, 応用微生物研究所, 助手 (00092354)
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Keywords | Dynemicin A / 抗腫瘍抗生物質 / Endiyne構造 / 生合成 |
Research Abstract |
エスペラミシン、カリケアミシン、ダイネミシンAは、近年相次いで発見され、いわゆるビシクロジイネン部分構造を持つ、放線菌の代謝する抗腫瘍抗生物質で、今までに例を見ない特異な構造、強力な生物活性および、特徴的なDNA切断機構を伴う作用機構のため、世界中の注目を集めている。特に、ダイネミシンAは、ジイネンとアントラサイクリン型のハイブリッド構造を有し、生合成的にも最も興味を持たれている化合物である。我々は、その生合成機構を明らかにする目的で、(1)生産菌培養液より、関連化合物、特に生合成前駆体、の単離による生合成経路の推定; (2)生産菌培養中に、各種安定同位元素標識前駆体を添加し、その取込みパターンからの経路の解析;(3)培養液中に代謝制御物質(P450阻害剤)の添加による代謝の制御;の3点から研究を行った。 (1)については、ダイナミシンAより1酸素原子のみ少ない化合物を単離した。この化合物は、ジイネン部分およびアントラキノン部分構造はダイネミシンAと同様と推定され、従って、エポキシ部分が2重結合である前駆体と推定しているが、決定には至っていない。(2)について本年は、Nの由来がアンモニウム塩であることを、^<15>N標識硫酸アンモイウムの取込により確認し、また、CD_3COOHの添加によるC(25)への重水素の取込によりC(24)-C(25)エン部分が三重結合の還元により生成したものではないことを明らかにしたが、ヘプタケタイドから成るアントラキノン部分生合成機構について、そのスターター部分を同定する試みは成功していない。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Y.Koiso et al: "Ustiloxin: A phytotoxin and mycotoxin from false smut balls on rice panicles" Tetrahedron Lett.33. 4157-4160 (1992)
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[Publications] Y.Tokiwa et al: "Biosynthesis of dynemicin A,a 3-ene-1,5-diyne antitumor antibiotic" J.Am.Chem.Soc. 114. 4107-4110 (1992)
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[Publications] M.Miyoshi et al: "Dynemicin O,P,Q: Novel antibiotics related to dynemicin A.Isolation,characterization and bilogical activity" J.Antibiotics. 44. 1037-1044 (1991)
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[Publications] M.Miyoshi et al: "Fasile reductive rearrangement of dynemicin A to dynemicin H: The direct evidence for the p-phenylene diradical intemediate" Tetrhadron Lett.32. 6007-6010 (1991)
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[Publications] Y.Li et al: "Interaction of phomopsin A wiht porcine brain tubulin" Biochem.Pharmacol.43. 219-224 (1991)
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[Publications] Y.Kato et al: "Studies on macrocyclic lactone antibiotics XIII.Antitubulin activity and cytotoxicity of rhizoxin derivatives" J.Antibiotics. 44. 66-75 (1991)