1991 Fiscal Year Annual Research Report
抗ウイルス性海洋天然物ユ-ディストミン類緑化合物の合成と講造活性相関に関する研究
Project/Area Number |
03671021
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Research Institution | Osaka University of Pharmaceutical Sciences |
Principal Investigator |
栗原 拓史 大阪薬科大学, 薬学部, 教授 (90067281)
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Keywords | 抗ウイルス活性 / ユ-デイストミン / 12(S)カルバュ-ディストミン / オキサチアゼピン / オキサゼピン / 構造活性相関 |
Research Abstract |
海洋微生物から単離されたオキサチアゼピン環を持つβーカルボリンアルカロイド,ユ-デイストミン類(1)は強い抗ウイルス活性を持つ化合物である.この(1)の抗ウイルス活性の構造活性相関を研究する上で,格好の化合物と考えられる(1)の12(S)ーカルバユ-デイストミン類縁体(2〜6)の合成を目的として現在までに次の事柄を明らかにした.1.オキサゼピン体(7)の量産:トリプタミンから数工程で合成されるアゼチジン体(8)のmCPBA酸化により(7)を3〜5gスケ-ルで合成するル-トを確立した.2.非天然型12(S)ーカルバユ-デイストミン(2)の合成:(7)の接触還元,KOH/18ークラウンー6による加水分解により,高収率で飽和カルボン酸が合成された.次いで,混合酸無水物により酸アジドに導き,ベンジルアルコ-ル中でのクルチウス転位によりベンジルウレタンに導いた後,MeOH/EtOAc(1:1)中での接触還元によりアミン体(2)が合成された.この際,同時に得られてくる尿素誘導体(3)と共に坑ウイルス活性を現在調べているところである.3.インド-ルNー無置換誘導体の合成:インド-ルの保護基としてベンゼンスルホニル基を導入し,アゼチジン体(9)の合成に成功している.(9)のmCPBA酸化によりオキサゼピン体(10)に誘導し,接触還元により飽和エステルとした後,Mg/MeOHによる脱スルホニル化により(11)を高収率で合成することが出来た.現在,(2)の合成ル-トに従い,(11)から最終目的物であるインド-ルNー無置換アミン体(5,6)の合成が進行中である.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Takushi Kurihara: "Meisenheimer Rearrangement of 2-Etheny1-1,4,5,10b-tetra-hydro-2H-azetopyrido[3,4-b]indole N-Oxides:New Route to the 12(S)carba-eudestomin Skelton" Chem.Pharm.Bull. 39. 811-813 (1991)
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[Publications] Takushi Kurihara: "Meisenheimer Rearrangement of 2-Ethyl-1,4,5,10b-tetrahydro-2H-azetopyrido[3,4-b]indole N-oxides.Formation of 3,6-Epoxy-1,2,3,4,5,6-hexahydroazocino[5,6-b]indoles" Chem.Lett.1781-1784 (1991)
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[Publications] Takushi Kurihara: "Chemistry of Tetrahydro-1,3-oxazin-2-one:New Method for the Synthesis of Indoloquinolizidine Derivaes" Chem.Pharm.Bull.39. 3157-3162 (1991)