1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03671033
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
岩鶴 素分 帝京大学, 薬学部, 教授 (50050448)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
青山 和 帝京大学, 薬学部, 助手 (50167798)
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Keywords | 界面活性剤 / 協同ミセル / 微分スペクトル / FDAS法 / 波長シフト / 可溶化 / 螢光消光 / 会合数 |
Research Abstract |
協同ミセル(混合ミセルの一種であるが、各々の界面活性剤がそれぞれのc.m.c.以下のときにできるミセルのc.m.c.測定 1.FDAS(First Derivative Absorption Spectrum)法を協同ミセルの系に適用したところ、各々の果面活性剤単独のc.m.c.値よりもそれぞれに低い値のところで波長シフトが観察され、協同ミセルの生成が確かめられた。 2.協同ミセルの可溶化能を油溶性色素Sudanlllを指標として調べた。可溶化能そのものは認められたものの、その値はかなり低い水準であり、Sudanlllにとって協同ミセルは快適な溶解環境ではないことを示した。これは形成された協同ミセルが十分な疎水環境を提供し得ないこと、あるいは協同ミセルが通常の混合ミセルよりも粗な分子集合体を形成していることを意味する。 3.界面張力計により協同ミセルのc.m.c.測定を行なった。この方法は純粋に物理化学的原理に基づくものであり当然この方法によっても、協同ミセルの生成が確かめられたが、測定に要する時間的要因、操作に要する手数など複雑な要因が多く、1.のFDAS法の簡便さを立証した。 蛍光プロ-ブ法によるモセルの分子会合数測定 ドデシル硫酸ナトリウムとポリエチレングリコ-ルアルキルエ-テルの協同ミセルに蛍光物質ルテニウムと消光物質9ーメチルアントランセを加える蛍光プロ-ブ法により、ドデシル硫酸ナトリウムの会合数を測定した。どちらかの(もしくは両方の)界面活性剤がc.m.c.以上である混合ミセルでは会合数が求まったが、協同ミセルでは実験で得られた直線が零点を通らないことから、何らかの補生が必要であり、目下検討中である。
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