1991 Fiscal Year Annual Research Report
学習障害児の出現頻度ならびに早期発見体制の開発に関する研究
Project/Area Number |
03671080
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Research Institution | Akita University |
Principal Investigator |
山田 孝 秋田大学, 医療技術短期大学部, 教授 (70158202)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山崎 郁雄 秋田大学, 医療技術短期大学部, 講師 (80230390)
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Keywords | 学習障害児 / 日本版ミラ-発達スクリ-ニグ検査 / 検査の診断的妥当性 / 学習障害児の出現率 / 感覚統合 |
Research Abstract |
秋田保健所および秋田市内の社会福祉法人グリ-ンロ-ズ・オリブ園の協力を得て,3歳児健診(保健所)や発達相談(オリブ園)に来所した母親等の協力を得て,「学習障害児スクリ-ニング・チェックリストに記入してもらった.発達の遅れ,特に言語発達の遅れ,バランスの悪さ,不器用などの学習障害児の中核的症状を示した幼児約40名を対象に,日本版・ミラ-発達スクリ-ニング検査(JMAP)を実施した. 同検査によって明らかになった障害が学習障害であるかどうかを検討するために,イリノイ言語発達診断検査(ITPA),WPPSI知能診断検査法,南カリフォルニア感覚統合検査などを実施したが,対象幼児の時間的な都合から,すべての検査が完了した者は約20名であった. 早期発見体制について比較検討するために,北海道苫小牧市の健診システムとの比較を行った.18カ月健診時に発達の遅れを疑われた幼児のうち,協力を得られた約35名を対象にJMAPを実施した. それらの結果は現在分析中であり,また,次年度にも継続して資料収集を行うことになっている.現在までに,苫小牧市の18カ月検診には障害児教育に長年の経験を持つ退職した小学校長や同市心身障害者福祉センタ-職員なども参加しており,特に健診までの待機時間中の状態を観察するなどのユニ-クな方法によって,軽度の遅れのある幼児を早期に選別し,療育とつなげるという成果をあげているが,これらの方法が軽度障害児の早期発見に貢献するものと思われる.
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