1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03671110
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
猪狩 淳 順天堂大学, 医学部, 教授 (20053100)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
上江洲 典子 琉球大学, 医学部, 助手 (30176581)
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Keywords | HBV関連抗原 / HBV関連抗体 / HCV抗体 / 肝機能検査 |
Research Abstract |
高齢者のHCV抗体陽性率およびHBV関連抗原・抗体について検討した。対象は東京都のある地区に在住する40歳から96歳(平均65歳)の健康診断を受けた563名(男性112名、女性451名)。HBV関連抗原・抗体はHBsAg、HBsAb、HBcAb、HBeAg、HBeAbをEIAで測定し、HCV抗体はc100-3抗原、pHCV-31抗原、pHCV-34抗原を用いた受身赤血球凝集反応で測定した。さらに肝機能検査として血清GOT、GPT、γ-GTP、ALPをも測定した。 結果:HBe抗原キャリアー2名、HBe抗体陽性およびHBs抗原陽性12名、HBs抗体陽性185名、HCV抗体陽性32名であった。このうちHBs抗体およびHCV抗体陽性15名、HCV抗体のみ陽性8名であった。また、HCV抗体陽性23名のうちGOT、GPTが高値であったのは7例(30.4%)に認められた。 考察:今回の調査成績では、HCV抗体陽性率は5.8%で、他者の報告より高率であった点が注目される。HCV抗体陽性率は加齢に伴って上昇することは、すでに知られているが、今回の調査でも同様の傾向が認められた。 以上の結果は、日常健康に不安なく生活している高齢者の中にもHBVおよびHCVのキャリアーがかなりの頻度に存在することを示したものである。高齢者の健康管理の上でも肝炎ウィルスマーカーを臨床検査項目の中に取り入れて、かかるキャリアーを検出し、健康指導をすることが必要となる
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Research Products
(1 results)