1991 Fiscal Year Annual Research Report
チロシンホスファタ-ゼ遺伝子ファミリ-のクロ-ニングおよびその発現に関する研究
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03671161
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
西 理宏 和歌山県立医科大学医学部, 第一内科, 助手 (90228148)
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Keywords | チロシンホスファタ-ゼ / 糖尿病 / 遺伝子発現 / クロ-ニング |
Research Abstract |
(1)チロシンホスファタ-ゼゲノム遺伝子のクロ-ニングおよびその高造解析 平成3年度は我々が既にクロ-ニングしたヒト受容体型チロシンホスファタ-ゼ(Leukocyte common antigenーrelated phosphatase:LRP)cDNAをプロ-ブに用いて、ヒトゲノム遺伝子ライブラリ-をスクリ-ニングし、現在9個の陽性クロ-クを得て、順基配列の解析を進行中であるが、なお全cDNAをカバ-していないことが判明し、全範囲をカパ-するべくさらにスクリ-ニングも進めており、現在一次スクリ-ニングにて新たに8個の陽性シグナルを得ており、さらに解析中である。また、ヒトLRP遺伝子の制限酵素断片長多型(Restriction Fragment Length Polymorphism:RFLP)についてもプレリミナリ-な検討をおこなっているが、現在のところRFLPを認めていない。 (2)糖尿病状態におけるチロシンホスファタ-ゼ遺伝子発現 平成3年度は糖尿病モデルであるストレプトゾトシン糖尿病ラットを作製し、膵、肝、筋肉等よりRNAの抽出を行った。当初、ノザン法による解析時のプロ-ブとしてはヒトLRPを用いる予定であったが、動物種の違いによる塩基配列の基を考慮し、新たにラットLRPのcDNAのクロ-ニングを行った。既に報告されているマウスLRPの塩基配列をもとにオリゴヌクレオチドプライマ-を作製し、ラット肝より抽出したRNAを鋳型にReverse Transcription Polymerase Chain Reaction(RTーPCR)法を施行し、ラットLRP部分cDNAのクロ-ニングに成功した。本クロ-ンをプロ-ブとして用いることにより種差を考慮に入れる必要なく、ノザン法による解析が可能となった。
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