1991 Fiscal Year Annual Research Report
骨粗鬆症の成因に関する性ホルモンとインタ-ロイキン(IL)の相互作用
Project/Area Number |
03671170
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Research Institution | University of Occupational and Environmental Health, Japan |
Principal Investigator |
森本 勲夫 産業医科大学, 医学部, 助教授 (80145234)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
是木 一也 産業医科大学, 医学部, 助手 (60183430)
江藤 澄哉 産業医科大学, 医学部, 教授 (90010347)
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Keywords | ILー4(インタ-ロイキンー4) / ILー1(インタ-ロイキンー1) / サイトカイン / 骨吸収 |
Research Abstract |
1.ILー4のマウス骨芽細胞(MT3T3ーE_1)への作用:(1)DNA生合成( ^3HTd取り込み)、培養液中へのIGFー1産生はILー4により容量依存性に増加。(2)ILー4はPTHにより増加する細胞のAlーP活性および培養液中のcーAMP産生を容量依存性に抑制した。以上より、ILー4はMT3T3ーE_1細胞の増殖に対しては促進的に、細胞の分化に対しては抑制的に作用する。 2:マウス器官培養系での骨吸収活性(Raiszの方法)に及ぼすILー4の影響。(1)同assay系での ^<45>Ca放出はILー1で促進、ILー4で抑制された。(2)ILー1、IFNーγ、PTH_rP、PGーE_1、PGーE_2、1、25(OH)_2 D_3で促進した ^<45>Caの放出はILー4で容量依存性に抑制された。この事は、種々のサイトカインが骨吸収促進的に作用するのに対し、ILー4は骨吸収抑制に作用する。 3:In vivoでのILー4の作用:(1)ILー4(0ー5μg/日投与)は正常マウスは血中Caに変化は与えなかったが、PTH_γP投上マウスの高Ca血症を容量依存性に抑制した。(2)ヌ-ドマウスに高Ca血症発症癌を移植し、高Ca血症モデルマウスに作製(血清Ca19.2±2.7mg/dl,n=7)。このマウスに浸透圧ミニポンプでILー4を7μg/日投与すると血清Caは有意に低下し、3日目に13.9±2.9mg/dl,5日目12.9±2.5mg/dlと低下した。(3)同マウスの骨吸収の組織学的計測では破骨細胞の数、osteoclastic surfaceはILー4の投与で減少した。以上よりin vivoにおいてもILー4は骨吸収を抑制することが判明した。 4:マウス骨芽細胞(MT3T3ーE_1)のアンドロゲンレセプタ-の証明:(1)同細胞アンドロゲンレセプタ-のmRNAの発現が証明された。同細胞のアンドロゲンレセプタ-の証明は初めての事である。 以上のデ-タを現在論文として発表準備中
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