1991 Fiscal Year Annual Research Report
周期構造をもつプラズマ導波管中の遅波キャビトンの測定
Project/Area Number |
03680005
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
南 一男 新潟大学, 工学部, 教授 (00023135)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小椋 一夫 新潟大学, 大学院・自然科学研究科, 助手 (40214093)
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Keywords | 遅波導波管 / 大電力マイクロ波 / キャビトン / 非線形シュレーディンガー方程式 / アルミ・ダイカスト / マグネトロン / ポンデロモーティブ・フォース |
Research Abstract |
管半径が,軸方向に正弦波状に変化し位相速度が光速よりも小さい遅波導波管中に,ゆるやかな密度勾配をもつプラズマを作り,大電力マイクロ波の入射によって発生する遅波キャビトンを観測するのが目的である。次の経過を述べる。しかし,まだ雑誌に未投稿なので公開しないでほしい。 (1)キャビトンについての非線形シュレーディンガー方程式(モラレスの式)において,遅波入射(屈折率no〉1)の条件で,1次元問題を数値解析した。発生するキャビトンの位置は,noの連続関数として移動するという解析結果を得た。 (2)実験に用いる波状導波管を3個製作した。その方法は,アルミ・ダイカスト法に依った。機械工作で作るよりも安価であった。 平均半径および波形の振幅・ピッチは計算によって決めた。 (3)製作した波状導波管のプラズマのない場合の分散特性を測定し,計算と比較した。1%以内で良い一致を見た。結果を雑誌に投稿した。 (4)手持ちの放電プラズマ装置とマグネトロン発振器(周波数2.8GHz,出力150KW,時間幅1μs)を整備した。放電管中に波形導波管をセットした。従来使用している直円筒導波管の場合と比較する方法で,キャビトンの発生を測定した。 (5)波状導波管中のキャビトンの発生位置は,屈折率noの連続的な関数として変化するのではなく,とびとびに変化することを見出した。 (6)その理由としては,臨界密度で生ずる反射波と入射波で作る定在波の最大振幅の位置が,半径の最小位置,すなわちくびれた場所と一致する場合にポンデロモーティブ・フォースによりプラズマが排除されると推定している。 現在,更に精しい測定を行っており,近く結果を雑誌(英文)に投稿する予定である。
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