大振幅磁気流体波による急激な粒子加速

1991 Fiscal Year Annual Research Report

• Project/Area Number: 03680008
• Research Institution: Nagoya University
• Principal Investigator: 大澤 幸治 名古屋大学, プラズマ科学センター, 助手 (10115537)
• Co-Investigator(Kenkyū-buntansha): 寺嶋 由之介 名古屋大学, プラズマ科学センター, 教授 (30023691)
• Keywords: 粒子加速 / 磁気音波 / 太陽フレア- / 太陽高エネルギ-粒子

Research Abstract

我々は大振幅磁気音波が急激な粒子加速を引き起こすことを、理論および計算機シミュレ-ションによって示して来たが、太陽フレア-においても、我々の予測と同じように、短時間の急激な粒子加速が起こることが近年の観測によって明らかになった。本研究計画の目的は「大振幅磁気流体波による急激な粒子加速」を理論および計算機シミュレ-ションで研究することである。この研究課題を、非線形波動理論、粒子運動理論、放射理論の発展と精密化、粒子モデルを用いた計算機シミュレ-ションによる波動と粒子加速の総合的把握、太陽フレア-等の高エネルギ-現象の観測と理論との比較などを通して遂行しようとしている。
平成3年度は、三年計画の初年度にあたり、本研究計画遂行の基礎固めの年と位置づけられる。具体的には次のような基礎的作業を並行して進めた。
1.粒子加速理論と、太陽フレア-における高エネルギ-現象の観測結果との詳細な比較検討を行なうための、粒子軌道理論および非線形磁気流体波理論の精密化の検討。
2.上記の検討をもとにした、1次元および2次元の相対論的電磁粒子シミュレ-ション・モデルの構築。
3.高エネルギ-の陽子・陽子衝突にともなうガンマ線放射過程等の定量的評価の精密化。
これらの基礎的作業は順調に進んでおり、それをもとに平成4年度以降に論文あるいは口頭発表の形で研究成果の報告がなされる予定である。

Research Products

• [Publications] Y.Terashima: "Particle Trajectories in CrossーField Acceleration by an Electrostatic Wave Transverse to Uniform Magnetic Field" J.Phys.Soc.Jpn.60. 2210-2217 (1991)
• [Publications] 大澤 幸治: "星とプラズマ" プラズマ・核融合学会誌.