1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03680022
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
井田 哲雄 筑波大学, 電子・情報工学系, 助教授 (70100047)
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Keywords | 関数型プログラミング / 論理型プログラミング / 項書換え系 / 遅延ナロ-イング |
Research Abstract |
宣言型言語の代表的言語として純Prologと条件付き項書換元系に基づく言語を取り上げ、言語処理系、特に翻訳系の系統的生成に関して考察した。まず、純Prologについては、純Prologの計算モデルであるSLD反験のための論理式書換え機械を考え、その機械から最終的には関数型言語Schemeのプログラムを生成する手法を考案した。論理式の書換えの過程を深く考察すると、純Prologのプログラムの実行に必要となる基本的計算機構が明らかになる。この計算機構をシミュレ-トする適切なプログラム(通常は他の言語,例えばScheme)を作成すれば、Prologの処理系を用いずにPrologのプログラムが実行されることになる。 もう一つは、条件付き項書換え系に基づく言語の解釈系,翻訳系の系統的生成である。この研究では、言語の操作的意味を与える計算系を作ることから出発した。ナロ-イングに基づく、遅延ナロ-イング計算系を定義し、その健全性、完全性を明らかにした。次に、この計算系に基づく関数・論理型言語を設計し、その言語で書かれたプログラムを実行する解釈系を作成した。解釈系の動作を解析することにより、遅延ナロ-イング計算系のための抽象機械の構成が明らかになった。さらに、関数・論理型言語のプログラムから抽象機械の機械語に翻訳する翻訳系を作成した。また翻訳時に行われるプログラム変形の正当性についても検討を加え、正当性の証明を得た。
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