1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03680040
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
堂前 嘉代子 大阪大学, 微生物病研究所, 助手 (80127266)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山西 弘一 大阪大学, 微生物病研究所, 教授 (10029811)
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Keywords | 腎症候性出血熱(HFRS) / 韓国型出血熱(KHF) / 免疫 / ラット / Apodemusu agurarius |
Research Abstract |
実験動物に伴う腎症候性出血熱(HFRS)の要因である汚染動物、特にラットにおけるウイルス伝播様式を明らかにする目的で実験を行った。6〜8週齢雌ラットにHFRS Virus B-1株を接種し、高抗体価を保有したものを交配後、その新生仔と非免疫雌の新生仔を産仔交換し、胎盤移行抗体及び乳汁移行抗体のVirus感染防御能に与える影響について調べた。その結果両移行抗体とも新生仔に対して感染防御能を与えた。 胎盤移行抗体は生後より遂次低下し60日で抗体価陰性となる。一方乳汁移行抗体は免疫母体からの移行により一時的に抗体価は上昇するが順次低下し120日で抗体価陰性となり、胎盤移行抗体、乳汁移行抗体とも新生仔の死亡及びVirus感染を防御する事が明かとなった。 再移行抗体ともIgG,IgAを含みIgMは見られなかった。 さらに、新生仔への接種条件を変え両移行抗体のvirus感染防御能を見た。胎盤移行抗体は新生仔へのvirus接種量を100倍とした時、また乳汁移行抗体についてはvirus接種前ではなく、一定時間後に免疫母体に哺育させたところ、両移行抗体とも新生仔の死亡は防御したがvirus感染は防御し得なかった。このことから両移行抗体とも完全な感染の防御には、より早期且つより高抗体価を必要とする事が窺われる。 野生げっし動物A.agrariusについても、産仔交換による胎盤移行抗体、乳汁移行抗体は新生仔にvirus感染防御能をもつ事が明らかになった。
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