1993 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03680087
|
Research Institution | Kyoritsu Women's Junior College |
Principal Investigator |
長田 泰公 共立女子短期大学, 生活科学科, 教授 (90077157)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 拓正 国立公衆衛生院, 建築衛生学部, 室長 (70077204)
山森 芳郎 共立女子短期大学, 生活科学科, 教授 (10133117)
|
Keywords | 住宅環境 / 音環境 / 騒音 / 快適性 / アメニテイ / 音楽難聴 |
Research Abstract |
本研究では、多くの住居について室内外の音環境を調査して、その生活の快適性との関連をみることとしている。初年度である平成3年度には、環境・作業環境測定装置NB-13Bにより音を収録し、インターフェースSV-12を介してPC9801NSに表示、プリンタに打ち出した。数戸での値はLAeq 43-63dB、LA50 40-59dBで、夜間はそれぞれ20-40dB、40-57dBであった。2年度である昨年度は前記NB-13BにNB-13Aを加え、住居内の騒音レベルを1日連続して収録し、プリントアウト出来るようになった。この方法で数戸の住居で1日のレベルを調べたところ、生活内容によってレベルの変動が著しく、在室中の部屋では10分ごとのLAeqが50-70dBであり、平均60dBであった。深夜はさすがに低く、30-40dBが多く、外部騒音による睡眠妨害はみられなかった。また昼間と夜間にそれぞれ、2時間程度づつ、家の内外の騒音レベルを測定したところ、窓の遮音性能は木製サッシで10-20dB、木造家屋アルミサッシで15-25dB、コンクリート家屋アルミサッシで20-30dBであった。以上のように、少なくとも研究対象とした住居では、生活妨害をきたすような騒音は見出だせなかった。そこで最終年度である本年度は、積分平均型精密騒音計NL14を用いて住居内外の音の周波数分析をおこなった。外部が道路に近い家では、内部の方がレベルが低いうえに周波数が低くなり、不快感がかなり減少している。ついで家の中でステレオ装置による音楽のレベル測定、周波数分析をおこなった。聴取レベルは被験者の普段の習慣にしたがった。平均聴取レベルは75dBであった。クラシックに比べてニュームジックでは5dBほど高い。それにしても普通の部屋での音楽聴取は生理的には問題がない。ところが電車内でヘッドホンで聴取させ、超小型マイクでヘッドホン内のレベルを測定したところ、90-100dBにも達することがわかり、1日1時間以上聴けば聴力への影響が懸念される結果となった。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 長田泰公: "大都市の電車通勤時における騒音暴露" 日本音響学会講演論文集. 93'春. 627-628 (1993)
-
[Publications] 長田泰公: "音環境と睡眠" 睡眠と環境. 1/1. 6-11 (1993)
-
[Publications] 藤林しむ: "ヒト下垂体-副腎皮質系における心理的ストレスの影響" ストレス科学. 7/3. 47-55 (1993)