1991 Fiscal Year Annual Research Report
スポ-ツ体質と競技成績との相関によるトレ-ニング開発プログラム
Project/Area Number |
03680125
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
永田 晟 早稲田大学, 人間科学部, 教授 (30087069)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
宮崎 正巳 早稲田大学, 人間科学部, 助教授 (90097262)
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Keywords | スポ-ツ体質 / 血液成分 / トレ-ニング / 競技成績 / 運動プログラム / 心拍出量 |
Research Abstract |
一流競技選手ー陸上競技の長距離選手と長距離選手,水泳競技の自由型種目選手ー15名について平成3年度の競技成績をまとめ、ランク(順位化)を行なった。その後実験室において運動負荷試験を実施した。この運動負荷内容は競技種目ごとに異なり、陸上競技は速度・競技距離・ペ-スをアイソパワ-・エルゴメ-タ(自転車)によってシミュレ-トし、水泳競技はスイミング・ミル(流れるプ-ル)によって流速・水泳距離(時間)をプログラム化した。運動負荷の前後において、静脈血(上腕橈骨側静脈)を採血し、同時に呼気ガス分析(V^^`O_2,V^^`CO_2,V^^°E,Rなど),心静図(HR,ST降下など),血圧値(SBP.DBP),主動筋の筋電図(IEMG,REMG)を記録した。 その結果、上位ランクの陸上競技選手は一定負荷量に対してて少ない心拍出量(PO_2とPCO_2の割合)を示し、血清クレアチンキナ-ゼ(CK)が70U/l(OliverーPosalki変法)と夛かった。そして長距離選手全員が安静中の“運動性不整脈"を示した。水泳の日本記録保持者は運動後のアドレナリン量(平均200μg/dl)が夛く、交感神経の興奮が高まっていた。また運動中の収縮期血圧値(平均して140mmHg)は低く押さえられ、HDLコレステロ-ル値も70mg/dlと高く、LDL(β・リポタンパク質)は180mg/dlと低かった。上位にランクされた選手は運動負荷後の酸素負債量は6200mlと少なく、V^^`O_2maxは平均して75ml/kg/minと大きかった。下位ランクの選手は8050mlの負債量を示し、60ml/kg/minのV^^`O_2mexを示し、両群において統計上の差が得られた。 短距離の選手の競技成績は先天的な体質が左右し、長距離選手は後天的なトレ-ニング内容が影響すると考えられる。競技成績向上のためにはエリ-ト選手用体質をもつ者の発堀と種目別のトレ-ニング・プログラムとシミュレ-ション練習が必要であろう。
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Research Products
(1 results)