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1992 Fiscal Year Annual Research Report

構造未知蛋白質の構築単位の実験的予測法

Research Project

Project/Area Number 03680235
Research InstitutionKwansei Gakuin University

Principal Investigator

瀬川 新一  関西学院大学, 理学部, 教授 (70103132)

Keywords蛋白質の折りたたみ / チトクロームc / 蛋白質の構築原理 / 分子構造の進化
Research Abstract

マグロ・チトクロームcをpH4.0の酢酸アンモニウム緩衝液中でV8プロテアーゼによって消化すると、Glu残基のC端側のペプチド結合が加水分解される。この消化物をHPLCで分離・精製した結果、合計9本の断片ペプチド鎖が得られた。アミノ酸分析を行って、すべての断片のアミノ酸配列領域を同定した結果、蛋白質の種々の領域から、約20残基の長さの小さなペプチド断片鎖をいくつか得ることができた。これらのペプチド断片のCDスペクトルは、水溶液中ではほとんど残留の2次構造を示さない。この溶媒にトリフロロエタノール(TFE)を加えていくと、あるペプチド断片のCDスペクトルは大きく2次構造回復を示すが、一方、別のペプチド断片のCDスペクトルではほとんど変化がなかった。これらの実験結果は、ペプチド小断片鎖がTFEを含む溶媒中で単独で構造形成する性質と、蛋白質中にこのペプチド鎖が組み込まれた場合、この部分がヘリックス構造をとり易いという性質とのよい相関関係を支持するものであった。これらの研究を遂行する途中、我々は非常に興味ある実験事実を発見した。残基番号1-44のN末端側の半分のペプチド断片と、残基45-103のC末端側の半分の断片が複合体を形成するという事実である。これらの断片は、単独で存在するときは特に大きな2次構造形成を示さない。両者を混合するとCDスペクトルはほぼ天然の蛋白質と同じレベルまで回復する。さらに、この複合体が天然チトクロームcの55%の活性を有することを実験的に確認した。ペプチド断片単独や、他のペプチド断片との混合物では全く活性を示さないことも同時に観測した。現在この複合体形成の動的過程を実験的に観測している。

URL: 

Published: 1994-03-23   Modified: 2016-04-21  

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