1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03804051
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
近藤 壽彦 群馬大学, 内分泌研究所, 助手 (10162108)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉里 勝利 広島大学, 理学部, 教授 (20095516)
花岡 陽一 群馬大学, 内分泌研究所, 助手 (80008606)
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Keywords | 性決定 / 性決定遺伝子 / クロ-ニング / アフリカツメガエル / 固相法 |
Research Abstract |
1.既に我々が開発した核酸固相化アンカ-(公開特許公報A平3ー147800、平成4年3月より市販化された)を用い、欠失遺伝子あるいは欠損領域を有する遺伝子を単離するための新規な分離法、固相ハイブリッド分離法を開発した。この方法は、これまでの遺伝子サブトラクション法では問題のあった反復配列を持った遺伝子の混入を避けることができるため、本研究の目的である雌にのみ存在する遺伝子のクロ-ニングのみならず、病因遺伝子の同定・分離などにも幅広く応用可能なことが分かった。 2.この固相ハイブリッド分離法を用いて、アフリカツメガエルの雌にのみ存在するDNA断片(MboI切断)4種を同定し、そのうち3種のDNA断片をクロ-ニングした。 3.構造解析の結果、いずれのDNA断片もAT含量が高く、ショウジョウバエの性決定遺伝子のスプライシング・アクセプタ-として知られているオクタマ-配列と相同性の高い配列のあることが確認された。また、そのうちの一断片(XWー3)には、CAAT配列やTATAボックスが存在し、ショウジョウバエのホメオボックスのシス調節領域の配列と極めてホモロジ-の高い配列が見出され、性決定遺伝子の調節領域をクロ-ニングした可能性が高いと考えられる。 4.現在、固相ジ-ン・ウォ-ク法を新たに開発し、XWー3と隣接する遺伝子構造を探索している。 今後、構造遺伝子を含めた全遺伝子構造を明らかにするとともに、本遺伝子が、まさしく性決定遺伝子であるかを証明するために、遺伝子もしくは、その転写産物導入による性転換実験を行ない、更には性染色体の同定などの研究を行なう予定である。
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[Publications] Kondo,T.: "Separation of DNA Fragments" Rice Biotechnology Quarterly. 9. 57-58 (1992)
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[Publications] Hayashi,H: "Amphibian Lutropin and Follitropin from the Bullfrog Rana Catesbeiana" European Journal of Biochemistry. 203. 185-191 (1992)
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[Publications] Shimizu,K.: "OrganーDependent Expression of Differentiated States in Fibroblasts Cultured in vitro" Development Growth & Differentiation. 34. 43-50 (1992)
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[Publications] Kondo,T: "Rapid Isolation of Plasmid DNA by LiClーethidium Bromide Treatment and Gel Filtration" Analytical Biochemistry. 198. 30-35 (1991)
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[Publications] Sakai,M.: "Thyrotropic Activity of Various Adenohypophyseal Hormones of the Bullfrog" Zoological Science. 8. 929-934 (1991)
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[Publications] Oofusa,K.: "Immunological and Biochemical Charactarization of Collagenase in Tissues of Metamorphosing Bullfrog Tadpoles" Development Growth & Differentiation. 33. 122-131 (1991)