1991 Fiscal Year Annual Research Report
電磁計測による材料劣化・微小分布次陥の新しい評価法
Project/Area Number |
03805009
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
坂 真澄 東北大学, 工学部, 助教授 (20158918)
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Keywords | 材料劣化 / 電磁計測 / メッキ / 交流 / 逆問題 / 透磁率 / 電気伝導率 / 材料表面 |
Research Abstract |
1.電磁パラメ-タγの適用範囲に関する電磁気理論解析 周波数が高ければ,透磁率μと電気伝導率σの二つの物性値はγ[≡(μ/σ)^<1/2>]という形で一つにまとめて扱うことができる。ただし周波数が高いか低いかは,対象とする材料のμ,σの値,および材料表面の曲率の相対的な関係に依存する。ここでは材料劣化を反映する電磁評価パラメ-タの抽出の基礎として,半径αなる円柱状導体に角振動数ωの交流電流を流した場合の表面上の電位差に関する理論解析と,曲率を無視した場合の理論解の比較を行い,α(σμω/2)^<1/2>〉2であれば電磁物性値はγで十分にまとめられることを確認した。 2.モデル材の基礎電磁計測 材料劣化は一般に材料表面あるいは表面近傍で生じる。そこでここでは検出精度の把握を第一目的として,二層からなるモデル材(メッキ材)を用いた計測を行った。具体的には,はじめにモデル材表面層と内部の理論電場を解析し,表面上における理論電位差を求めた。次に,ハ-ドクロムメッキを施したモデル材および母材のみの試験片に対する表面上の電位差を測定し,両電位差の差と周波数の関係を求め,メッキ厚さが厚いほどその差は大きくなることを示した。最後に計測結果を理論解と照合することによりメッキ層の厚さおよび電磁物性値を評価するという逆問題解析手法を考案し,その妥当性を検証した。
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