1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03805011
|
Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
畑 俊明 静岡大学, 教育学部, 教授 (40005351)
|
Keywords | 熱応力 / 波動伝播 / 衝撃 / 焦点化 |
Research Abstract |
物体が急激に加熱された場合,激しい温度変化が生じ,衝撃的な熱応力が発生する。このような高い熱応力が一つの曲面で囲まれた物体に衝撃的に発生した場合、物体の外壁から発生した熱応力波は物体焦点に向って進行する。そして,ほぼ無限大に近い応力が焦点近傍に発生する。この現象が熱応力の焦点化現象で、この現象はまだ十分解明されていない。そこで、上記の研究課題を遂行する事となった。この研究は平成3年から平成5年度までの研究で,本年度は下記の研究を行った。 1.熱応力の焦点化現象の円柱及び球体における解析方法の確立 1.球体の断面全体が一様に加熱された直交異方性球に生ずる熱応力波の焦点化現象を解析し,直交異方性物性の熱応力の焦点化現象に及ぼす効果を解析した。特に中心部に生ずる,応力の無限大特性に及ぼす異方性物質の影響を明確にした。そして,その研究成果を,日本機械学会論文集に投稿し掲載された。 2.円柱の断面全体が一様に加熱される事により生ずる熱応力波の伝播を,波線法を用いて雑密に解析した。この結果,円柱の焦点化規象の特異性はr^<-2>のorderである事が明確となったので,この成果を,平成3年10月第69期全国大会講演会講演論文集に公表した。 3.円柱の断面全体が一様な圧力を受けていて、ある瞬間,この圧力が衝撃的に除荷される問題においても、焦点化現象が生ずるので,これを解析し,材力講演会で講演した。 2.熱応力の焦点化現象の実験的検証 セラミック試片の中心部にAEセンサ-を置き、この試片に急激や熱衝撃を加え、焦点化現象を解析する実験装置を作成した。 来年度は,上記の研究成果をより発展させ,種々の状態における焦点化現象を解析し、焦点化現象を解明する。
|
Research Products
(3 results)
-
[Publications] 畑 俊明: "直交異方性球に生る熱応力波の焦点化現象の解析" 日本機械学会論文集(A編). 57. 89-92 (1991)
-
[Publications] 畑 俊明: "円柱の衝撃加熱による熱応力波の焦点化現象の解析" 日本機械学会第69期全国大会講演会講演論文集. 910ー62. 73-75 (1991)
-
[Publications] 畑 俊明: "衝撃的な除荷により円柱に生ずる応力波の焦点化現象の解析" 材料力学講演会講演論文集. 910ー71. 358-361 (1991)