1991 Fiscal Year Annual Research Report
人工衛星搭載(姿勢制御エンジン用)燃料ポンプ駆動用リニアモ-タの開発研究
Project/Area Number |
03805023
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
樋口 剛 長崎大学, 工学部, 助教授 (50156577)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
阿部 貴志 長崎大学, 工学部, 助手 (30222649)
小山 純 長崎大学, 工学部, 教授 (00037920)
|
Keywords | リニアパルスモ-タ / 人工衛星 / 燃料ポンプ |
Research Abstract |
人工衛星の大形化・長期運用化に伴って,姿勢制御エンジンの燃料が増大し,現在のガス圧送燃料供給方式では重量,容量の点から限界が生じる。本研究は,エンジンへの燃料供給をリニアモ-タ駆動のポンプで行うことによりシステムの高効率化と軽量化を図る「リニアモ-タポンプ方式」を提案し実用化研究を行うもので,今年度から2年間で,駆動用リニアパルスモ-タ(LPM)及びドライバを設計・試作し,基礎特性の実測,理論式の導出・評価,モ-タの軽量化を優先する最適設計,最適制御アルゴリズムの決定に関する研究を行うものである。 今年度の研究で得られている知見をまとめると,以下の通りである。 (1)ハイブリッド形LPMの有限要素法による電磁界解析プログラムを完成し,さらに解析的に静推力特性算定式を導出した。 (2)4極,25V,150Wのリニアパルスモ-タとパワ-MOSFETを用いたドライバを試作してモ-タが設計通りに動物することを確認し,さらに静推力特性の実験結果が有限要素法及び新たに導出した特性算定式による結果と良く一致することを確認した。 (3)モ-タ可動子にバネをつけてサイクル運動系を構成し,可動子が比較的小さな推力で共振することを確認すると共に位相面解析を行ってモ-タの定格推力とストロ-ク長及びサイクル数の関係を明らかにした。 (4)現在,可動子位置センサの製作,CPUにDSPを導入するための基礎実験,有限要素法を用いたモ-タの軽量化を最優先した最適設計に関する研究を進めている。 今後,(1)モ-タの最適設計,(2)ドライバの改良,(3)共振系におけるバネの強さ,定格推力,ストロ-ク長,サイクル数の最適組み合わせの決定,(4)最適制御アルゴリズムの決定に絞って理論的,実験的研究を進めていく予定である。
|
Research Products
(2 results)