1991 Fiscal Year Annual Research Report
吸水・放水機能を有する舗装を用いた都市の温暖化防止方法の開発に関する研究
Project/Area Number |
03805039
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Research Institution | Tokyo University of Science |
Principal Investigator |
辻 正哲 東京理科大学, 理工学部・土木工学科, 助教授 (80138974)
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Keywords | 温暖化 / 砂漠化 / 舗装 / コンクリ-ト / 透水性舗装 |
Research Abstract |
本年度の研究により新たに明らかとなった成果の主なものは、以下の1、〜3、に示すとおりである。 1、 裸地に存在する空隙組織よりも若干大きな連続する空隙組織を有する舗装材料を用いると、裸地よりも優れた吸水・防水機能を発揮できる舗装構造を開発できる。本年度の研究で開発できた舗装構造は、ポ-ラスモルタルで現在一般化しつつある透水性舗装の一部を置き換えたものである。現在提案されている透水性舗装のみでは、空隙組織が大きいことから、従来のコンクリ-ト舗装と同等の吸水・防水機能しか期待できない。 2、 夏期における屋外でのモデル実験の結果、本年度の研究で開発できた舗装構造を用いると、日中における舗装面の温度を、アスファルト舗装に比べ20・C程度、従来のコンクリ-ト舗装に比べ10・C程度低下させることができ、裸地の場合とほとんど差のない温度とできる。また、本年度の研究で開発できた舗装構造を用いると、舗装面付近の湿度を裸地の場合とほぼ同様の値にでき、夜間における舗装面から30cm上方での相対湿度を、従来の舗装構造を用いた場合に比べ20%程度大きくできる。これらの数値によると、本舗装構造は、都市の温暖化および湿度低下の抑制に役立つものと判断される。また、この構造はビルの屋上等にも適用できる可能性がある。 3、 促進試験の結果、本年度の研究で開発できた舗装構造による温暖化および湿度低下の抑制効果は、顕熱(熱容量・比熱)の影響よりも蒸発潜熱(蒸発熱)の影響によるところの方が大きいことが明らかとなった。
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Research Products
(1 results)