1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03805083
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
上田 一義 広島大学, 理学部, 助手 (40223458)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 洋 広島大学, 理学部, 助教授 (50033840)
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Keywords | 電気複屈折 / 高分子ゲル |
Research Abstract |
本研究は、高分子ゲル構造の新しい研究手段として電気複屈折緩和の方法を試みるものであり、測定装置の作成とその適用例として電解質多糖ゲルであるカラギ-ナンゲルの橋かけ領域構造解明を進めている。今年度の実施結果と実績は以下の通りである。 1.電気複屈折緩和応答の測定装置の作成については今年度の本研究補助金により購入したパルス発生器、高圧電源を組み込んだ自作のパルス発生器系の製作をほぼ終了した。 また複屈折検知用光学システムについては自作部分を中心に製作を進行中である。特にゲルの橋かけ間距離に対応すると思われる信号は微弱であり、検知のための高精度アナライザ-・信号増幅オペアンプの製作・調整を行っている。 2.ゲル状態解明の予備実験としてまずゾル状態での基礎性状を明らかにするため光散乱法により分子量決定したカラギ-ナン試料を用いて電気複屈折緩和測定を行った。その結果イオン分極によるカラギ-ナンの電場配向機構の存在が明らかになった(論文発表済)。また,カラギ-ナンのゲル化はコイル-ヘリックス転移を基本としていると考えられているが、この点について対イオン活量の面からの研究を行ないこのヘリックスは一本鎖ヘリックスをとっていると推定した(投稿準備中)。 ゲル構造について行った予備実験の結果電場パルスの出力が低い場合は橋かけ領域に対応すると思われる複屈折緩和応答を示すが、出力を上げると上記の応答と共にゲルの変形と思われる二段階の応答を示すことがわかった。また,これらの応答はゲルを調整する濃度にも依存することが明らかとなってきた。これらの詳細は本装置の完成を待っと明らかにしたいと考える。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] K.Ueda: "Electric field orientation of sonicated κーcarrageenan in aqueous solution:ionic polarization of loosely bound counterions." Polymer. 33. 429-431 (1992)
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[Publications] K.Ueda: "The role of the potassium counterions on the coil to helix transition of the sonicated κーcarrageenan." Biopolymers.
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[Publications] K.Ueda: "Studies on the gel structure of κーcarrageenan by electric birefringence method." Polymer.