1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03805086
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Research Institution | Meiji University |
Principal Investigator |
宮腰 哲雄 明治大学, 理工学部, 教授 (00062018)
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Keywords | 合成法 / ウルシオ-ルの合成 / ウッカ-ゼ酵素のよる重合 / 漆塗膜 |
Research Abstract |
1.天然漆の主成分であり、側鎖にシス、トランス、シス型のトリエニルオレフィンを有するウルシオ-ルの合成を検討した。ベラトロ-ルを出発物質として用い、アルキル化、保護基の変換、酸化などの反応を経てアルデヒド誘導体を合成した。一方、側鎖のオレフィン部分は3ーブチン1ーオ-ルを用いてホルミル化、Wittig反応、ハロゲン化などの反応を組み合わせてホスホニウルニイリドを合成した。次いでこれらを用いたWittig反応により側鎖にシス、トランス、シス型のトリエンルオレフィンを有するウルシオ-ルジアセタ-トを合成した。これをLiAltt_4ーtーBccc_<21>試薬により保護基を還元脱離して、目的のウルシオ-ルを得た。 2.漆はウッカ-ゼ酵素により重合し、有機溶媒に不溶で、固く、耐熱性のある特異な塗膜を形成する。そのため酵素活性のあるウルシオ-ル誘導体の合成法を求められている。そこでこの目的のためにより簡便なウルシオ-ル類の合成法を検討した。乾性油成分を側鎖材料に用い、フラン化合物をカテコ-ル環形成成合としてアルキル化、分子内環化反応などを用いてC_<18>ー不飽和ジエニル及びトリエニル側鎖を有するウルシオ-ル類の合成法を開発した。 3ラッカ-ゼ酵素を用いてC_<18>ー不飽和ジエニル及びトリエニル側鎖を有するウルシオ-ル類の重合を検討した。その結果有機溶媒に不溶な塗膜が得られた。これらの膜は天然の漆膜と比較すると同様に固く、耐熱性のある塗膜であることが分かった。そこでさらにこれらの塗膜の特性を検討中である。
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