1991 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03805093
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
尾見 信三 東京農工大学, 工学部, 教授 (70016393)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
永井 正敏 東京農工大学, 工学部, 講師 (20111635)
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Keywords | フラクタル / 表面反応 / 触媒反応 |
Research Abstract |
本年度の研究実施計画にしたがい、以下の研究を行った。 (1)真空系で各種分子の吸着量測定実験を行うために、先ず真空ラインに作動トランス・変位計を取り付け、微量天秤を製作した。この装置を用いて現在予備実験を行っている。 (2)昇温脱離、SEM,XPS,XRD,CHN,BET,inーsitu拡散反射FTIRにより反応前後の触媒表面の変化を測定した。触媒はモリブデン触媒特に反応が触媒表面構造によって敏感である窒化モリブデンと硫化Co・Mo/A1203触媒を用いた。触媒活性はカルバゾ-ル・ジベンゾチオフェンの水素化脱窒素・脱硫反応から調べた。 (3)(2)の実験から、裏面の研究発表を行い、さらに春季日本化学会で発表する予定である。以下、アルミナ担持モリブデン窒化物触媒についておもに要約する。この触媒の組成および表面構造について、まずBET比表面積は500℃および700℃窒化処理前後で酸化物に比べ約40倍に増加した。このように表面積が小さくなっても活性は増加する。FTIR分析の結果、窒化触媒上に配位不飽和サイトとプロトン酸点が観察され、窒化処理により表面上のMoと結合している酸素は窒素に置換されA1と結合した酸素は置換されない、触媒表面が歪んだ構造になっていると考えられた。またNH3ーTPD分析から、700℃窒化処理により生成した窒化物の酸性度は500℃還元触媒よりかなり小さい。このように、触媒の表面積や表面上の活性種と、触媒活性の関係は単に相関関係があるのでなく、表面不均一性と関係があると予想され、フラクタル解析が重要になってきた。 (4)触媒活性の種々の触媒表面の値の関係からフラクタル次元を求める作業は次年度に本格的に行う。
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[Publications] Masatoshi Nagai: "Activity and Selectivity of Molybdenum Nitride for Hydrodesulfurigation and Hydrodenitrogenation" Abstracts of the 1st AngloーJapanese Symposium on Catalysis. 56-57 (1991)
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[Publications] Masatoshi Nagai: "Effect of Solvents and Acridine on Dibengothiphene Hydrodesulfurigation" Bull.Chem.Soc.Jpn.64. 3210-3212 (1991)
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[Publications] Masatoshi Nagai: "Carbagole Hydrodenitrogenation on Molybdenum Nitride" Abstracts of 3Rd KoreaーJapan Joint Symposium on Catalysis. 72-73 (1991)
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[Publications] Masatoshi Nagai: "Surface Structure of Molybdrnum Nitride and Its Activity for Hydrodenitrogenation" Abstract Book of 1991 Fall Meeting of Materials Research Society. 584-584 (1991)
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[Publications] 永井 正敏: "CoMolAl_2O_3触媒によるジベンゾチオフェンおよび2、8ージエチルジベンゾチオフェンの水素化脱硫反応" 日本化学誌. 1991. 908-909 (1991)
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[Publications] 永井 正敏: "モリブデン窒化物触媒の水素化脱窒素活性" 触媒. 34. 87-90 (1992)