1992 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
03806005
|
Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
松尾 友明 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (90041673)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 生郎 岡崎国立共同研究機構, 基礎生物学研究所, 助手 (40189288)
坂田 祐介 鹿児島大学, 農学部, 助教授 (70041671)
|
Keywords | 低温傷害(障害) / 脂肪酸不飽和化酵素 / 低温耐性遺伝子 / 植物形質転換 / ラン / ホウレンソウ |
Research Abstract |
低温に耐性を持つホウレンソウ幼葉から得られた6種類のクローンの内SPSAD6のインサートが脂肪酸不飽和化酵素のcDNAであることをすでに明らかにしたが、クローン同志のハイブリダイゼーションとその塩基配列の解析からSPSAD5のインサートも類似の塩基配列を持つことが新たに分かった。ホウレンソウ幼葉中には複数の脂肪酸不飽和化酵素が存在することを以前に発表したが、SPSAD5のインサートはアイソザイムのcDNAであることが予想される。現在、ノーザンハイブリダイゼーション法を使って両者の発現と機能の違いを検討している。 pBI121を用いてペチュニア・ハナタバコ・ファレノプシスの形質転換の条件を検討した。リーフ デイスク法における種々の条件、Agrobacteriumの菌数や抗生物質の濃度・培地組成などを検討して、ペチュニアとハナタバコの形質転換には成功した。得られた植物体間におけるGUS活性を測定したところ、数倍の違いがあり、形質転換植物のPosition Effectを確認した。ファレノプシスに関しては、フェノール物質の添加などの条件をさらに検討中である。また、低温に弱い双子葉植物の代表的例として、カボチャへの遺伝子導入も合わせて試みている。 pBI121をSmal と Sacl制限酵素で切断し、GUS遺伝子とSPSAD6のインサートを組み換えた。得られたpBI12SAD6を用いてペチュニアとハナタバコを形質転換した。形質転換植物が現在成育中であるが、カナマイシンに耐性であることから遺伝子の導入が成功していることが予想される。それらの形質転換植物の脂肪酸不飽和化酵素活性の増加と脂肪酸組成の変化および低温感受性の検討を進めている。 pMALにSPSAD6のインサートを組み込んで大腸菌の形質転換を行ったが、現在までにホウレンソウの脂肪酸不飽和化酵素を発現した菌は見つかっていない。
|